主な空港には、航空機の安全運航や定時性確保のため、空港周辺の風を捉える空港気象ドップラーレーダー(DRAW:Doppler Radar for Airport Weather、以下DRAW)や空港気象ドップラーライダー(LIDAR:Light Detection And Ranging、以下LIDAR)が設置されています。これらは空港に設置している観測装置ですが、気象庁には、日本各地に設置して上空の風の流れを捉えるウィンドプロファイラ(以下WPR)という観測装置もありますので、ご紹介したいと思います。なお、WPRは、「ウィンド(風)のプロファイル(横顔・輪郭・側面図)を描くもの」という意味の英語の合成語です。
気象庁は、国内や日本周辺の空域におけるジェット気流、CAT(晴天乱気流)や山岳波、積乱雲等によるMOD(並)以上の乱気流域等の悪天について、おおむね6時間先を予想する国内悪天予想図(以下、FBJP)や実況を解析した国内悪天解析図(以下、ABJP)などを提供しています。FBJPにおいて中層雲雲底乱気流の予想域は、雲量/雲形「OVC AC AS」と乱気流の予想強度と高度を記した雲型オブジェクトで表現され、REMARKSの括弧内の発生場所には雲底を示す「BASE」と表記されます。