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東京航空地方気象台では、2010年10月から航空気象情報誌「羽田空港 WEATHER TOPICS」を作成・発行しています。「羽田空港 WEATHER TOPICS」は、主に航空気象(予報・観測)等の解説・知識の普及を行うために掲載しております。
キーワード:その他
概要
いつも「羽田空港 WEATHER TOPICS」をご覧いただきありがとうございます。
2010年10月に発行を始めた航空気象情報誌「羽田空港 WEATHER TOPICS」は今号で第100号となりました。
「羽田空港 WEATHER TOPICS」は、最新号はもちろんの事バックナンバーについても東京航空地方気象台のホームページで閲覧することができます。
(https://www.data.jma.go.jp/haneda-airport/index.html)
第100号を発行するにあたり、バックナンバーを閲覧するのに検索しやすいよう「羽田空港 WEATHER TOPICS」のページをリニューアルしました。
キーワード:観測、風、ドップラーライダー
当台の空港気象ドップラーライダー1号機は2007年4月から旧整備地区の空港施設第五綜合ビル屋上で運用を開始し、8年後の2015年3月に機器更新しました。
2024年2月の二度目の更新を前にして、第五綜合ビルが国による嵩上げ工事のために近い将来に解体・撤去の予定であることから、約2km東の現在地に移設しました。
キーワード:情報、飛行場時系列情報、全国航空気象解説報(飛行場)
気象庁では、より効果的かつ効率的に航空機の運航を支援するため、飛行場時系列情報の提供回数及び対象空港を拡充するとともに、地域航空気象解説報を全国航空気象解説報(飛行場)に統合し、そのカテゴリー予想は全国航空気象解説報(飛行場)のカテゴリー予想として内容、対象空港ともに拡充し令和7年2月26日から提供を開始しました。
なお、これに合わせて地域航空気象解説報は同日付で提供を終了しました。
キーワード:霧
霧は航空機の離着陸に大きな影響を与えます。羽田空港(RJTT)では、霧が観測されるのは平均すると1年に1回くらいと稀な現象です。今号では2024年4月8日の霧事例について紹介します。
キーワード:観測
航空気象観測では、観測装置が自動で観測を行う要素(風・気圧・気温等)以外にも、人間が目や耳で観測する要素があります。これらを、まとめて目視観測といいます。目視観測項目には視程(空港とその周辺の見通せる距離)、大気現象(雷・雨・霧など)、雲(量・形・高さ)があります。今回は目視観測について紹介します。
また、東京航空地方気象台では航空気象観測の利用価値を高める取組として、令和5年度に羽田空港を離発着する航空会社を対象にアンケートを実施しました。今号では、このアンケートの結果もご紹介します。
キーワード:台風、大雨、Pressure Dip
2023年9月8日に東京国際空港(以下、羽田空港)では、Pressure Dip(以下、PD)と呼ばれる、台風周辺で見られることがある急激な気圧の下降・上昇とこれに伴う強風を観測し、活発な対流雲の通過により大雨となりました。強風の影響で、34便(到着17便、出発17便)の欠航、449便の遅延、1便のダイバート及び2便のリターンが発生しています(ただし、羽田空港悪天以外の理由も含んでいます)。また、大雨の影響によりN地区のスポット991~994が35cm冠水し、N誘導路が一時閉鎖しました。気象台では羽田空港に対し飛行場大雨警報と飛行場強風警報を発表しています。本稿ではこの現象について紹介します。
キーワード:地震、津波、多機能型地震計、緊急地震速報、津波警報・注意報
気象台では東京国際空港(以下、「羽田空港」)に多機能型地震計を設置し、空港における地震の震度を観測しています。昨年度、この地震計を東京国際空港第三庁舎近くから消防東庁舎の南側へ移設しました。
今回の移設は、現在実施しているターミナルビルの拡張工事や将来計画される東京国際空港庁舎の建て替え・移転など、空港内の各種拡張工事に対応するためのものです。
羽田空港WEATHER TOPICSでは、気象について紹介することが多いですが、今年は関東大震災から100年の節目の年でもありますので、今号では空港に設置している地震計や緊急地震速報をはじめとする地震情報、津波に関する情報について紹介します。
キーワード:強風、低層ウィンドシアー、マイクロバースト
航空機の離着陸時に重大な影響を与えるマイクロバースト(以下、MB)は、空港気象ドップラーレーダー(以下、DRAW)や空港気象ドップラーライダー(以下、LIDAR)で自動検出され、気象台で常時監視しています。今回は、羽田空港において、LIDARによりMBが多数検出された4月12日の事例を紹介します。
なお、MBはダウンバースト(積乱雲からの下降流が途中で弱まることなく地表付近まで降下し、放射状に広がって、強く吹き出す風を起こす現象)のうち、風向風速の広がりがおおむね4km未満のものと定義されますが、今号ではLIDARで検出されたものをMBと呼びます。MBの検出については、「羽田空港 WEATHER TOPICS 第8号」に掲載されています。