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予測値(数値予報モデルの計算結果)を使って見通しを立てる

週間予報より先の期間を対象とした定量的な気温の予測情報として「確率予測資料」を気象庁HPにて公開しています。 確率予測資料は地域もしくは地点単位にて2週間先までの7日間平均気温、28日間平均気温の予測値を提供しています。

  確率予測資料の予測期間

ここでは確率予測資料を利用した気候リスクへの対応について説明します。

*確率予測資料は、予報の基礎資料である数値予報の計算結果から自動作成したものですので、
    気象庁が実際に発表する異常天候早期警戒情報と異なる内容が含まれる場合があります。

「モデルの予測値」を用いて見通しを立てる

確率予測資料ではもっとも出現する可能性が高いと予想される気温の値を「モデルの予測値」として表示しています(図の赤枠)。 季節予報などのように予報の対象とする期間が長くなるほど不確実性が大きくなるため断定的な予測を行うことは難しくなります。 しかし、明日・明後日の天気予報や週間天気予報などと同様に「来週は30℃になる」といった断定的な予測値を用いて見通しを立てたい場合には「モデルの予測値」を利用することもできます。

図の例は大阪の7日間平均気温の予測の例です。8月21日の時点で8月29日~9月4日の7日間の平均気温を28.5℃と予測しています。 日々の気温と7日間平均気温との違いはありますがこの予測値と週間天気予報などと組み合わせることで今後2週間の気温の見通しを立てることができます。 ただし、はじめにも述べましたように、断定的な予測は難しく、その点を理解された上で ご利用ください。 また、「(観測値)昨年の値」や「(観測値)過去10年の平均値」により、前年との比較や平年値ではない過去の気候の状態の目安を参考にできます。

確率予測資料の分布のかたちからその時の予測の信頼の度合いを読み取ることもできます。 分布の山が高いほど信頼の度合いは高いといえます。分布のかたちは地点・季節・予報の対象期間によっても異なります。

確率予測資料の例

確率を用いて見通しを立てる

予報対象期間が長くなるほど不確実性が大きくなるため、確率を用いて見通しを立てることが有用です。 気候リスクの評価を行うことにより影響を与える気温のしきい値が分かっている場合には特に有効になります。 例えば「7日間平均気温で28℃以上になると熱中症の搬送者数が増える」という関係がわかっているときには28℃以上になる確率に注目することになります。

図の例では28℃以上になる確率が66%となっています。平年値の累積分布と比較すると平年と比べたリスクの高まりがわかります(図中の赤矢印)。

気温がある値になる/ならない、といった断定的な情報ではなく0~100%の確率で表現していることで確率の大きさに応じた対策を行うことが可能になります。 また、気温がしきい値を上回った(下回った)ときの影響が大きい場合には確率が相対的に小さい値でも対策を行うなど、リスク当事者の実状にあった対応を行うことができます。

平年と比べたリスクの大きさを知る

確率予測資料の精度を把握する

予測値を用いて気候リスクへの対応を行うには、予測値の精度を把握することも重要になります。

左の表は「モデルの予測値」を用いた場合と平年値を用いた場合との精度を比較した例です。1981~2010年の過去予報実験の結果をもとに作成しています(地点ごとの事例数は1080事例)。
全ての地点で0.2~0.3℃ほど予測値のほうが値が小さい(精度がよい)ことがみてとれます。平均的な精度をみると平年値よりも予測値のほうが信頼できる選択肢ということができます。

右の図は確率の検証例です。6~9月の大阪において予測された28℃以上になる確率について 1981-2010年の予報実験の結果をもとに検証を行っています(事例数は360事例)。
赤色の線は予測された確率の値とその時の現象の出現率を、緑色の棒グラフは予測された確率ごとの事例数を表しています。確率を用いた予測の場合は、予測した確率と現象の出現率が同じになることが望ましく、図中の赤色の線が対角線に近いほど理想的な確率予報といえます。この事例では40%を除くとほぼ対角線に沿っていると言え、予測された確率の信頼性は高いといえます。

モデルの予測値の精度

予測確率値の精度
 最新の予測技術により、過去の事例を予測実験したもので、ハインドキャストともいいます。
   (本事例では、2014年3月に更新前のバージョンのハインドキャストを用いています。)

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