MESSAGE

札幌管区気象台長からのメッセージ

台長写真

札幌管区気象台長

酒井 喜敏

札幌気象業務150周年にあたって

1876(明治9)年9月1日、札幌管区気象台の前身である札幌測候所において気象観測を開始してから、本年で150年を迎えます。長きにわたり、地域の皆さま、関係機関の皆さまにご支援をいただいて今日まで札幌の地で気象業務を継続できましたことに、心より御礼申し上げます。

当時の北海道開拓使から「北海道の荒寒のやせ地で開拓するには、気象観測が必要である」と強調されて始まった気象観測は、北海道の開拓、特に農業・漁業と深いかかわりを持っていました。その後、明治・大正・昭和を通じて着実に地域社会の開発と産業に貢献するとともに、戦後間もない時期に発生した十勝沖地震(1952(昭和27)年)や洞爺丸台風(1954(昭和29)年)などの大きな災害に対応するための業務の整備や技術革新を進めてきました。

近年の北海道においても2000年の有珠山噴火や2006年11月7日 佐呂間町の竜巻災害、2016年8月の豪雨災害、2018年9月6日の平成30年北海道胆振東部地震の発生など、多様な自然現象が産業や社会に大きな影響を及ぼしています。こうした中、気象台では、単に情報を発信するだけに留まらずその利活用についても支援していく取り組みを地域防災や産業利活用の面で進めてきています。本年5月には、住民の皆さまが危険度をより直感的に理解できるよう情報の整理・表現改善を進め、災害発生時により“行動につながる防災気象情報”の提供を目指してまいります。これらの取り組みは、150年を迎える気象台が次の時代へ向けて踏み出す大きな変革の一つです。

これからも札幌管区気象台は皆様から頂いた“150年の信頼”を土台として、防災機関や自治体、メディア、地域の皆さまと連携し、次の世代にしっかりとつながる気象業務を推進して参ります。節目の年を迎えるにあたり、皆さまの温かいご支援に深く感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご理解とご協力をお願い申し上げます。

令和8年 札幌管区気象台長 酒井 喜敏