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札幌気象業務 150周年

札幌で気象観測を始めて2026年で 150周年を迎えます。

気象台の始まり

1876年9月1日、札幌農学校(現在の北海道大学)の教師館内(旧本陣)で組織的に気象観測を始め、その後、北海道全体を担当する気象官署となりました。気象観測を継続して行うにあたり、市内人口増に伴う環境変化、交通網の発達による都市化の影響により観測場所を移転し、現在に至ってます。

気象観測の始まり

札幌農学校が開校した翌月の明治9年(1876)9月1日から、ホイラー自身が自らの手で気象観測を始め、開拓使民事局の公営事業として同年暮れから札幌管区気象台の前身である「札幌測候所」を発足させ、ホイラーが初代所長を務めました。
我が国では、函館気候測候所(1872年、函館地方気象台の前身)、東京気象台(1875年、気象庁の前身)に次いで、札幌は3番目に気象観測を始めた場所になります。測候所の創業当時、開拓使は「北海道の荒寒のやせ地で開拓するには、気象観測が必要である」と強調しており、札幌農学校のウィリアム・クラーク博士と共に来札した教え子のウィリアム・ホイラー博士は、農業と気象との関係について研究を着手し、その一環として気象観測を始めました。これを契機に、札幌に次いで、留萌・根室・寿都・上川(現:旭川)・網走・釧路と北海道内のさまざまな場所に気候測量所・測候所が広がっていきました。

気象観測のはじまり

気象台の観測場所の変遷

・1876年9月1日

石狩国札幌区東創生通り教師館内(現中央区南2条東1丁目)

⇒札幌管区気象台の前身である「札幌測候所」は気象観測を始めた場所となります。当時は札幌農学校内にある教師館内でウィリアム・ホイラー等が07時、14時、21時の1日3回観測を行っていました。

・1878年6月30日

開拓使民事局地理課内(現中央区北3条東1丁目)

⇒札幌で始まった気象観測の担当は、開拓使本庁民事局測量課であったが、明治11年(1878)6月から民事局地理課に新しく設けた気象掛(後に係)が配置され、函館気候測量所(現函館地方気象台)も管理することとなりました。

・1878年09月30日

山越通り(現中央区北4条西2丁目1)

・1890年8月1日

西北端(現北区8条西9丁目1)

⇒北海道気象報文(明治27年刊行)によると「これまでの観測場所は、決して不適当ではないものの、年を追うごとに人口が増え密集し、いずれは移転が必要であることから移転に至った」と記載されています。

・1939年7月1日

現住所(北2条西18丁目2)

⇒従来の庁舎がすでに老朽甚しく、道路沿線にあり震動により地震観測に支障をきたすことが多く、将来庁舎が狭くなることを見越して、国営移管(道立札幌測候所から中央気象台札幌支台へ)を機に移転し、現在もこの場所で観測を続けています。

気象台の観測場所の変遷

札幌管区気象台の業務

札幌管区気象台の業務はウィリアム・ホイラーとその関係者による気象観測(-測る-)から始まり、変化を「-調べる-」業務が加わり、天気予報・気象警報として「-伝える-」ようになりました。そして、気象だけでなく地震・火山の監視も加わり、担当する範囲も札幌から北海道全体にまで発展しました。現在では、気象・地震・火山の情報を発表するだけでなく、この情報をご理解いただけるように「地域防災支援」も行っております。

さまざまなデータを「測る」(右:1879年の気象観測原簿)

1876年の気象観測を開始したときにはスミソニアン定時観測法を行っておりました。これは札幌より先に観測を始めていた函館気候測候所・東京気象台にイギリス人トーマス・プラキストンが持ち込んだイギリス式とは異なる、アメリカ式での観測でした。始まった時の観測種目は風力計や検湿器・雨溜器などで観測を行っていたと考えられます。そこから発展していき、ラジオゾンデや雨量計など様々な機械を用いて観測を行うようになりました。札幌測候所の設立後には気象観測だけでなく、体感による地震観測や現地観測による火山観測業務を行い始めました。

1879年の気象観測原簿

観測したデータを「調べる」「伝える」 (右:天気予報を伝えるための予報旗)

札幌では開拓使が天気予報に先立ち警報業務をはじめており、1879年には暴風来襲の兆しを信号(陸上:旗、海上:球や灯)をもって全国で初めて周知しました。その後、1888年には日本全国で天気予報の作成が始まり、札幌でも1868年8月1日に天気予報の発表が始まりました。1928年6月3日にはラジオによる天気予報が開始され、1939年には天気図が新聞に掲載されるようになりました。天気予報や気象に関する情報だけでなく、地震・津波情報や火山情報なども発表されるようになり、最近ではJETTや気象防災ワークショップなど気象台からの情報を使ってもらえるように情報の伝え方も変化していきました。

予報旗