平成27年 No.27 週間火山概況 (平成27年6月26日~7月2日)

【火山現象に関する警報等の発表状況】

 6月26日に御嶽山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。また、6月30日に箱根山に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。その他の火山については、噴火に関する予報警報事項(警戒が必要な事項)に変更はありません。

表1 6月25日現在の火山現象に関する警報等の発表状況

特別警報・警報・予報 噴火警戒レベル及びキーワード 該当火山
噴火警報 レベル5(避難) 口永良部島※
火口周辺警報 レベル3(入山規制) 箱根山、桜島
入山危険 西之島※
レベル2(火口周辺規制) 吾妻山、草津白根山、浅間山、御嶽山、阿蘇山、霧島山(新燃岳)、諏訪之瀬島
火口周辺危険 硫黄島※
噴火警報(周辺海域) 周辺海域警戒 福徳岡ノ場※
噴火予報 レベル1(活火山であることに留意) 雌阿寒岳、十勝岳、樽前山、有珠山、北海道駒ヶ岳、秋田焼山、岩手山、秋田駒ヶ岳、安達太良山、磐梯山、那須岳、新潟焼山、焼岳、富士山、伊豆東部火山群、伊豆大島、三宅島、九重山、雲仙岳、霧島山(御鉢)、薩摩硫黄島
活火山であることに留意 上記以外の活火山
※印のついた火山は火山現象に関する海上警報も発表中。

図1  噴火警報発表中の火山

図1 噴火警報及び火山現象に関する海上警報を発表中の火山(7月2日現在)




【警報発表中の火山の活動状況及び警報事項】


吾妻山[火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 火山活動はやや活発な状態で推移しています。
 大穴火口付近直下が震源とみられる火山性地震は51回発生しました(前期間37回:図2)。火山性微動は観測されていません。
 GNSS2)連続観測では、2014 年9月頃から一切経山南山腹観測点が関係する基線で変化がみられており、一切経山(いっさいきょうざん)付近の膨張を示すと考えられます。
 浄土平の傾斜計1)では、2014 年4月頃からの西(火口方向)上がりの変動が継続しています。
 大穴火口からの噴気はやや活発な状態が続いています。また、一切経山南山腹の大穴火口外の噴気も引き続きみられています。
 大穴火口付近では小規模な噴火が発生する可能性がありますので、大穴火口周辺(火口から概ね500mの範囲)では弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、大穴火口の風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石3)、火山ガスに注意してください。

火山性地震の発生状況

図2 吾妻山 火山性地震の発生状況(2014年4月1日~2015年7月2日)



草津白根山[火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 火山活動はやや活発な状態で推移しています。
 湯釜付近及びその南側を震源とする火山性地震が、2014年3月上旬から増加しています。8月20日以降はやや少ない状態で経過していますが、2015年1月以降は一時的な火山性地震の増加もみられています。6月28日19時13分頃に振幅が小さく継続時間2分15秒の火山性微動が発生しました。火山性微動が発生するのは2013年1月1日以来です。火山性微動の前後で地震活動やその他の観測データに特段の変化はありませんでした。
 GNSS2)観測によると、湯釜を挟む基線で2014年4月頃からわずかな伸びの変化がみられていましたが、2015年4月頃より鈍化しています。また、湯釜周辺に東京工業大学が設置した傾斜計1)によると、2014年3月から湯釜付近浅部での膨張を示す変動が継続しています。全磁力観測によると、2014年5月以降の湯釜近傍地下の温度上昇を示す変化は、2014年7月以降は停滞しています。
 湯釜火口内北東部や北壁及び水釜火口の北から北東側にあたる斜面で熱活動の活発な状態が継続しています。また、北側噴気地帯のガス組成及び湯釜湖水の化学成分の活動活発化を示す変化が継続しています。
 今後、小規模な噴火が発生する可能性があることから、湯釜火口から概ね1㎞の範囲では噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、ところどころで火山ガスの噴出が見られ、周辺のくぼ地や谷地形などでは滞留した火山ガスが高濃度になることがありますので、注意してください。


浅間山[火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 火山活動は活発な状態で経過しています。噴火は6月19日以降発生していません。
 4月下旬頃から増加している山頂直下のごく浅い所を震源とする体に感じない火山性地震は、今期間も多い状態が続いています(図3)。
 GNSS2)連続観測によると、2009年秋頃から縮みの傾向がみられていましたが、2015年5月頃からわずかな伸びがみられます。傾斜計1)による地殻変動観測には、特段の変動は認められません。
 また、山頂火口で、引き続き高感度カメラで確認できる程度の微弱な火映4)を観測しています。
 6月29日に実施した現地調査では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり2,400トン(前回6月25日5,600トン)と引き続き多い状態で継続しています。
 遠望観測では、白色の噴煙が火口縁上600m以下で推移しており、噴煙量はわずかながら増加傾向がみられます。
 山頂火口から概ね2km の範囲では、弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒が必要です。登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。また、風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石3)に注意してください。

火山性地震の発生状況

図3 浅間山 火山性地震の発生状況(2015年4月1日~7月2日)


御嶽山[火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]←26日に噴火警戒レベル3(入山規制)から引下げ

 御嶽山では、火山活動は低下した状態が継続しており、2014年10月中旬以降、噴火は観測されていません。噴煙は噴火直後に比べて減少した状態で経過しています。火山性地震は、2014年8月以前の状態には戻っていませんが、少ない状況が続いています。火山性微動は2014年12月以降観測されていません。地殻変動観測では火山活動の高まりを示す変化は観測されていません。以上のように、御嶽山の火山活動は低下した状態が続き、2014年9月27日と同程度の噴火の可能性は低下していると判断し、26日17時00分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを3(入山規制)から2(火口周辺規制)に引き下げました。
 一方、弱いながらも噴煙活動や地震活動が続いていることから、2014年9月27日よりも規模の小さな噴火が突発的に発生する可能性は否定できません。
 御嶽山では、火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、火口から概ね1km の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。風下側では降灰及び風の影響を受ける小さな噴石3)に注意してください。


箱根山[火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)]←30日に噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から引上げ

 火山活動は活発な状態で経過しました。
 大涌谷で6月29日夜から7月1日にかけてごく小規模な噴火が発生しました。
 29日07時32分から約5分間の火山性微動が発生し、同日12時45分頃には機動観測班が大涌谷の北約1.2kmの上湯場付近で降下物を確認しました。その後の調査で大涌谷において新たな噴気孔が確認されました。
 30日に実施した現地調査では、29日に確認した噴気孔周辺で火山灰等の堆積による盛り上がりが確認され、ロープウェイ大涌谷駅付近で降灰を確認しました。これらのことから、大涌谷で29日の晩から30日の朝にかけてごく小規模な噴火が発生したと判断し、30日12時30分に火口周辺警報を発表し、噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。
 30日に関東地方整備局の協力により実施した上空からの観測や大涌谷に設置している遠望カメラでは、29日に確認された噴気孔から噴煙が勢い良く噴出しているのを確認しています。
 火山性地震は6月に入り減少していましたが、29日07時30分以降増加し、29日から30日にかけて震度1以上を観測する地震が15回発生しました。そのうち箱根町湯本で震度3を観測する地震が2回発生しています。30日の火山性地震の回数は603回となり、日回数としては過去最高となりました。また、29日16時以降から1日にかけて、断続的に空振が観測されています。
 気象庁と神奈川県温泉地学研究所の傾斜計1)による地殻変動観測及び湯河原鍛冶屋の体積ひずみ計5)では、火山活動に関連するとみられる変動が観測されています。国土地理院のGNSS2)連続観測によると、箱根山周辺の基線で4月から山体の膨張を示す地殻変動がみられます。
 大涌谷周辺の概ね1kmの範囲では小規模な噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。風下側では火山灰や小さな噴石3)が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。


西之島[火口周辺警報(入山危険)及び火山現象に関する海上警報]

 これまでの海上保安庁、海上自衛隊等の観測によると、噴火活動の継続が確認されています。
 今後も新たに形成された陸地にある火口で噴火活動が継続すると考えられますので、 西之島の中心から概ね4㎞以内では噴火に警戒してください。


硫黄島 [火口周辺警報(火口周辺危険)及び火山現象に関する海上警報]

 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 GNSS2)観測によると、地殻変動は2014年12月上旬頃から隆起の傾向がみられ、2015年3月頃から隆起速度が上がっています。また、2015年4月中旬頃から西向きの変動速度が上がっています。
 硫黄島の島内は全体に地温が高く、多くの噴気地帯や噴気孔があり、過去には各所で小規模な噴火が発生しています。このことから火山活動はやや活発な状態で推移しており、火口周辺に影響を及ぼす噴火が発生すると予想されますので、従来から小規模な噴火が発生している地点(ミリオンダラーホール(旧噴火口)等)及びその周辺では噴火に警戒してください。


福徳岡ノ場 [噴火警報(周辺海域警戒)及び火山現象に関する海上警報]

 これまでの海上保安庁海洋情報部、第三管区海上保安本部、海上自衛隊及び気象庁による観測によると、福徳岡ノ場付近の海面には長期にわたり火山活動によるとみられる変色水等が確認されるなど、やや活発な状態で推移しており、今後も小規模な海底噴火が発生すると予想されますので、周辺海域では噴火に警戒してください。


阿蘇山 [火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 阿蘇山では、今期間噴火は観測されていません。
 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上800mまで上がりました。
 6月29日に実施した現地調査では、中岳第一火口内の141火孔6)内の湯だまりが消失し、白色の噴煙が上がっているのを確認しました。その後7月2日に実施した現地調査では、141火孔6)内の一部に再び湯だまりを確認しました。また、火口カメラ(阿蘇火山博物館)では、湯だまり内にごく小規模な土砂噴出を確認しました。
 火山性微動の振幅は、6月26日から概ね大きな状態で推移していましたが、6月29日以降は概ね小さな状態となっています(図4)。
 GNSS2)連続観測では、深部にマグマだまりがあると考えられている草千里を挟む基線の伸びは2015年3月頃から停滞しています。
 中岳第一火口では火山活動が停滞する傾向がみられるものの、活発な火山活動が続いていることから、中岳第一火口から概ね1km の範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。火口周辺では強風時に小さな噴石3)が1km を超えて降るため、風下側では火山灰だけではなく小さな噴石3)にも注意してください。

火山性微動の30分間平均振幅

図4 阿蘇山 火山性微動の30分間平均振幅(2014年8月1日~2015年7月2日)


霧島山(新燃岳) [火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 火山性地震は少ない状態で経過しています。火山性微動は観測されていません。
 傾斜計1)では、火山活動に伴う特段の変化は認められません。
 GNSS2)連続観測では、新燃岳の北西数km の地下深くにあると考えられるマグマだまりの膨張を示す地殻変動は、2013年12月頃から伸びの傾向が見られていましたが、2015年1月頃から停滞しています。
 新燃岳では火口周辺に影響を及ぼす小規模な噴火が発生する可能性がありますので、新燃岳火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。風下側では火山灰だけでなく小さな噴石3)(火山れき7))が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。 降雨時には、泥流や土石流に注意してください。


桜島 [火口周辺警報(噴火警戒レベル3、入山規制)]

 桜島では活発な噴火活動が続いています。
 昭和火口では、爆発的噴火が24回発生し、弾道を描いて飛散する大きな噴石3)が最大4合目(昭和火口より800~1,300m)まで達しました。
 6月27日頃から振幅の大きな微動が時々発生しており、これに伴って、周辺の一部地域では鳴動が確認されています。このような鳴動は気象条件等によっては、数十km離れた場所でも聞こえることがあります。また、同火口では、6月27日の夜間に高感度カメラ8)で明瞭に見える火映4)を観測しました。
 南岳山頂火口では、噴火は観測されていません。
 火山性地震はやや多い状態で経過しています。
 地殻変動観測では、桜島島内で2014年12月下旬頃から山体の隆起と膨張と考えられる変化が継続しています。今後、多量の火山灰を降らせる噴火が発生する可能性があります。
 また、姶良カルデラ深部では長期的に膨張が進行してきており、引き続き活発な噴火活動が継続すると考えられますので、火山活動の推移に注意してください。昭和火口及び南岳山頂火口から概ね2kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)及び火砕流に警戒してください。風下側では火山灰だけでなく小さな噴石3)(火山れき7))が遠方まで風に流されて降るため注意してください。爆発的噴火に伴う大きな空振によって窓ガラスが割れるなどのおそれがあるため注意してください。また、降雨時には土石流に注意してください。


口永良部島[噴火警報(噴火警戒レベル5、避難)及び火山現象に関する海上警報]

 口永良部島の新岳では、噴火は観測されていません。
 遠望観測では、白色の噴煙が最高で火口縁上300mまで上がりました。
 火山性地震は、6月30日に一時的に多くなりました(図5)。火山性微動は観測されていません。
 6月29日に東京大学大学院理学系研究科、京都大学防災研究所及び気象庁が実施した観測では、二酸化硫黄の放出量は1日あたり1,500トン(前回6月21日800トン)と多い状態でした。
 今後も、5月29日と同程度の噴火が発生する可能性があります。大きな噴石3)の飛散及び火砕流の流下が切迫している居住地域では、厳重な警戒(避難等の対応)をしてください。屋久島町の避難等の指示に従ってください。
 風下側では火山灰だけでなく小さな噴石3)が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
 降雨時には土石流の可能性があるため注意してください。
 新岳火口から半径2海里以内の周辺海域では、噴火による影響が及ぶ恐れがありますので、噴火に警戒してください。

火山性地震の日別回数

図5 口永良部島 火山性地震の日別回数(2015年3月1日~7月2日)


諏訪之瀬島 [火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)]

 諏訪之瀬島では、今期間噴火は観測されていません。
 火山性地震が時々発生しました。6月26日から30日にかけて火山性微動が発生しました。
 また、御岳(おたけ)火口では6月28日の夜間に高感度カメラで火映4)を観測しました。
 諏訪之瀬島では、長期にわたり噴火を繰り返しています。今後も火口周辺に影響を及ぼす程度の噴火が発生すると予想されますので、火口から概ね1kmの範囲では、噴火に伴う弾道を描いて飛散する大きな噴石3)に警戒してください。風下側では火山灰だけでなく小さな噴石3)が風に流されて降るおそれがあるため注意してください。


【噴火予報発表中の火山の活動状況及び予報事項】


蔵王山[噴火予報(活火山であることに留意)]

 今期間、火山性地震は81回発生しました(前期間63回)。6月27日(21回)と29日(24 回)には、一時的にやや多くなりましたが、その後は少ない状態が続いています(図6)。火山性微動は観測されていません。
 2013年以降、火山性地震の増加や火山性微動の発生が観測されており、2014年10月以降わずかな膨張を示す地殻変動が観測されるなど、長期的にみると火山活動はやや高まった状態にありますので、今後の火山活動の推移に注意してください。
 また、蔵王山は活火山であることから、想定火口域(馬の背カルデラ)内で噴出現象が突発的に発生する可能性がありますので、周辺では注意が必要です。
 登山や観光などで山に入る場合には、活火山であることに留意して、突然の火山活動の活発化に注意して行動してください。

火山性地震の発生状況

図6 蔵王山 火山性地震の発生状況(2015年4月1日~7月2日)


薩摩硫黄島[噴火予報(噴火警戒レベル1、活火山であることに留意)]

 薩摩硫黄島の硫黄岳では、7月2日未明にやや振幅の大きな火山性微動が発生しました。やや振幅の大きな火山性微動が発生したのは、2008年5月22日以来です。
 火山性地震は少ない状態で経過しています。
 遠望観測では、同時間帯は天候不良のため噴煙等の状況は確認できていませんが、1日の夜間に高感度カメラで火映4)を確認しました。
 硫黄岳火口では噴煙活動が続いており、火口内では火山灰等の噴出する可能性があります。また、火口付近では火山ガスに注意してください。




上記以外の火山では、期間中、火山活動に特段の変化はなく、予報事項に変更はありません。

1) 火山活動による山体の傾きを精密に観測する機器。火山体直下へのマグマの貫入等により変化が観測されることがあります。1μrad(マイクロラジアン)は1km先が1mm上下するような変化量です。
2) GNSS(Global Navigation Satellite Systems)とは、GPSをはじめとする衛星測位システム全般を示す呼称です。
3) 噴石については、その大きさによる風の影響の程度の違いによって到達範囲が大きく異なります。本文中「大きな噴石」とは「風の影響を受けず弾道を描いて飛散する大きな噴石」のことであり、「小さな噴石」とはそれより小さく「風に流されて降る小さな噴石」のことです。
4) 火映は赤熱した溶岩や高温のガス等が、噴煙や雲に映って明るく見える現象です。
5) センサーで周囲の岩盤から受ける力による体積の変化をとらえ、岩石の伸びや縮みを精密に観測する機器。火山体直下へのマグマの注入等により変化が観測されます。
6) 阿蘇山では、火口内の火山灰や噴石を噴出する孔を火孔と呼んでいます。火山活動に伴い、火孔の位置が変わったり、 同時に複数個の火孔が開口したりしたことがあり、明瞭に区別するために、141火孔のように西暦の下2桁と通し番号で命名しています。
7) 霧島山・桜島では「火山れき」の用語が地元で定着していると考えられることから、付加表現しています。
8) 九州地方整備局大隅河川国道事務所が黒神河原上流に設置したカメラ等によります。

注)本資料には速報的な内容を含みます。データについては精査により、後日修正することがあります。
  詳細については、毎月発表の火山活動解説資料を参照してください。
  

表2 火山現象に関する警報等の発表履歴 (平成27年6月26日~7月2日)

発表日時 火山名 特別警報・
警報・予報
概要
6月26日 17時00分
御嶽山 火口周辺警報 噴火警戒レベル2(火口周辺規制)に引下げ
6月30日 12時30分
箱根山 火口周辺警報 噴火警戒レベル3(入山規制)に引上げ
毎日02時から3時間毎に8回 阿蘇山
桜島
口永良部島
諏訪之瀬島
降灰予報(定時) 噴火した場合に予想される、降灰範囲及び
小さな噴石の落下範囲を予想
毎日07時、17時
三宅島 火山ガス予報 島内の火山ガスの分布予想

【参考】 火山現象に関する警報等と噴火警戒レベル等の対応表

特別警報・警報・予報 噴火警戒レベルとキーワード 噴火警戒レベルを運用していない火山に対するキーワード
噴火警報※ レベル5(避難) 居住地域厳重警戒
レベル4(避難準備)
火口周辺警報 レベル3(入山規制) 入山危険
レベル2(火口周辺規制) 火口周辺危険
噴火予報 レベル1(活火山であることに留意) 活火山であることに留意

海底火山については、噴火警報(周辺海域)(キーワード:周辺海域警戒)と噴火予報(キーワード:活火山であることに留意)で発表します。
※印のついた噴火警報は、特別警報に位置づけられています。



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