気候系監視速報 ~気候系の診断情報~
気象庁では、世界各地で起こった異常気象、それをもたらしたと考えられる大気大循環、海洋の状態等気候系を監視しています。これらの監視結果に基づき、月々の気候系の特徴をとりまとめた「気候系監視速報」を作成しています。 なお、年間の異常気象・天候や気候系の特徴に関する総合的な情報は「気候変動監視レポート」をご覧ください。 ※「気候系監視速報」と「大気の循環・雪氷・海況図表類」について、平年の期間を「1981~2010年」から「1991~2020年」に更新しました。それぞれ、「気候系監視速報」は2021年5月号(2021年6月発表)から、「大気の循環・雪氷・海況図表類」は2021年5月19日から新しい平年値を使用しています。
気候系の特徴(2023年2月)
- 2021年秋から続いていたラニーニャ現象は終息したとみられる(エルニーニョ監視速報No.366参照)。
- 月平均気温は東・西日本と沖縄・奄美で高かった。月降雪量は、西日本日本海側でかなり少なく、東日本日本海側で少なかった。
- パキスタン〜アラビア半島南東部、米国北東部〜キューバで異常高温、カナダ北東部で異常低温となった。
- 熱帯の対流活動は、平年と比べて、東南アジア付近で活発、太平洋赤道域の日付変更線付近〜中部で不活発だった。
- 北半球の500hPa高度をみると、極渦は分裂し、東シベリア〜北米北部で負偏差となった。中緯度帯では波列パターンが卓越し、ヨーロッパ西部、アラスカの南海上で正偏差となった。
- 200hPa風速をみると、亜熱帯ジェット気流は日本付近で北に蛇行した。
気候系監視速報
<過去分:2007年3月~2023年1月> 2011年5月号から2021年4月号までは、平年の期間を1981~2010年として記述しています。
2011年4月号までは、平年の期間を1979〜2004年として記述しています。
2014年1月号まではJRA-25/JCDASによる大気循環場データに基づいて記述しています。
項目別の詳細情報
大気の循環・雪氷・海況図表類
関連情報
- 気候変動監視レポート 世界及び日本の気候変動を中心に、気候変動に影響を与える温室効果ガス、さらにオゾン層等の状況について、毎年、最新の情報を公表しています。2017年版より、年間の異常気象・天候や気候系(大気、海況、雪氷)の特徴に関する記述を充実させました。
- 気候系監視年報(2011〜2016年) 年間の異常気象・天候や気候系(大気、海況、雪氷)の特徴をまとめた総合的な監視・解析情報です。2017年以降については、内容を気候変動監視レポートに統合しましたのでそちらをご覧ください。
- 日本の異常気象 社会的に大きな影響をもたらした日本の異常気象の特徴と要因に関する情報です。
- 世界の異常気象 社会的に大きな影響をもたらした世界の異常気象の特徴と要因に関する情報です。
- 異常気象分析検討会
- 気候系監視関連情報の解説
- JRA-55アトラス:循環場の監視に用いているJRA-55データによる様々な要素についての気候図集です。