本サイトでは、「気象データを用いたビジネス」に関心のある方に向けて、
気象データで何ができるのか?
気象データをどうやって使うのか?
を解説します。
2024年3月時点
WXBC会長
東京大学大学院
情報学環 教授
越塚 登
我が国は、地震や火山、台風、豪雨、豪雪など、多くの自然災害が発生する地域に位置しており、気象データの効果的な利活用は、国民の生命・財産を守るために不可欠です。
一方、気象と売上等ビジネスの相関は古くからよく知られていますが、気象の影響を直接受ける産業であっても、気象データはあまり活用されていません。
近年の情報通信やAIの技術の進展はめざましく、ネットワークに接続された膨大なセンサーが常にリアルタイムデータを発信するようになっていますし、気象データとさまざまなビジネスパラメータとの相関を機械学習させ、気象予報データから将来のビジネスパラメータを推定して利益拡大やリスク回避に利用するなどさまざまな場面で試みられています。さらに、グリーン社会実現のため、太陽光や風力など、自然エネルギーの利活用も拡大しています。
このように、気象データは現代社会の運営において、すでになくてはならないものになっていますが、さらなる高度な利活用によるさまざまな可能性が期待されるものです。
今後のデータ駆動型社会における気象データ利活用の推進に、本ガイドがお役に立てば幸いです。
気象庁長官
森 隆志
気象庁では、気象情報の精度向上を目指して、観測・予測技術の高度化を着実に進めるとともに、気象データの利活用を通じた気象ビジネス市場の拡大に取り組んでいます。
これまでも、産学官連携組織である「気象ビジネス推進コンソーシアム(WXBC)」とともに、気象データ利活用の好事例の共有・普及啓発を進めてきました。 また、産業界での気象データ利活用をめざし、気象データの知識とデータ分析の知識を兼ね備え、気象データとビジネスデータを分析できる人材を育成する民間講座を「気象データアナリスト育成講座」として認定する取り組みを令和3年度より進めています。
ですが、現状では事業に気象データを高度利用している企業は、約1割にとどまっています。
今般、「気象データ利用ガイド ~先を読むビジネスへ~」をWXBCとともに作成しました。気象には、物理的法則に基づく予測データがあります。そのデータを使うことにより、先を読むビジネスが可能になるということが副題の意図するところです。
気象データを事業に使われていない方々に本ガイドをご覧いただき、それが気象データ利用のきっかけになればと願っています。
リーフレット「気象データ利用ガイドについて」