沖縄地方の気候変動 沖縄地方のこれからの気候の変化（将来予測）
新着情報
はじめに
このページでは、沖縄地方で20世紀末（1980〜1999 年）から21世紀末（2076〜2095 年）の間に起きると予測される気候の変化について示します。
予測結果は、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2020」で用いられている気象庁の予測に基づきます。
ここでは以下の2通りの設定（シナリオと呼びます）で行った予測の結果を示しています。
- 4℃上昇シナリオ（RCP8.5）：21世紀末※の世界平均気温が工業化以前と比べて約4℃上昇。追加的な緩和策を取らなかった世界に相当。
- 2℃上昇シナリオ（RCP2.6）：21世紀末※の世界平均気温が工業化以前と比べて約2℃上昇。パリ協定の2℃目標が達成された世界に相当。
※2081〜2100年平均
各グラフの元データは、グラフ下のリンクからCSV形式で取得できます。CSVファイルの内容や注意事項については、「将来予測CSVデータの注意事項（こちら）」をご覧ください。
予測は一定の広さを持つ範囲で行う必要があるため、大東島地方については、沖縄本島地方を含めた予測を示しています。
春は３月から５月までの期間、夏は６月から８月までの期間、秋は９月から11月までの期間、冬は12月から２月までの期間を指します。
気温、降水量の変化について、詳細なマップについては、国立環境研究所の気候変動適応情報プラットフォーム（A-PLAT）から提供されています。
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気温の変化
平均気温
- 沖縄地方の年平均気温は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約3.3℃、2℃上昇シナリオで約1.0℃上昇すると予測されます。
- 季節ごとにみると、冬の気温上昇が最も大きくなると予測されます。
沖縄地方の年平均気温の予測分布
（4℃上昇シナリオ）
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沖縄地方の年平均気温の予測分布
（2℃上昇シナリオ）
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予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する。
棒グラフが無いところに描かれている細い縦線は、20 世紀末の年々変動の幅を示している。
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高温/低温の日数
真夏日（クリックして開閉）
- 沖縄地方の真夏日の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約92日、2℃上昇シナリオで約32日増加すると予測されます。
沖縄地方の年間真夏日日数の予測分布
（4℃上昇シナリオ）
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沖縄地方の年間真夏日日数の予測分布
（2℃上昇シナリオ）
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| 変化傾向（増減）が4メンバーとも一致した格子点のみ、それらの平均値を表示（20世紀末、21世紀末ともに数値がゼロの場合は表示対象外）。 |
20世紀末の観測成果（灰色部分）に対して、予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を加算または減算した棒グラフで示す。また、年々変動の幅を細い縦線で示す。
予測される変化を表す部分の色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
日数が減少する場合、減少量を斜線で示す。
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猛暑日（クリックして開閉）
- 沖縄地方の猛暑日の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約57日、2℃上昇シナリオで約2日増加すると予測されます。
沖縄地方の年間猛暑日日数の予測分布
（4℃上昇シナリオ）
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沖縄地方の年間猛暑日日数の予測分布
（2℃上昇シナリオ）
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| 変化傾向（増減）が4メンバーとも一致した格子点のみ、それらの平均値を表示（20世紀末、21世紀末ともに数値がゼロの場合は表示対象外）。 |
20世紀末の観測成果（灰色部分）に対して、予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を加算または減算した棒グラフで示す。また、年々変動の幅を細い縦線で示す。
予測される変化を表す部分の色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
日数が減少する場合、減少量を斜線で示す。
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熱帯夜（クリックして開閉）
※ 熱帯夜とは、夜間の最低気温が25℃以上のことを指しますが、ここでは日最低気温25℃以上の日数を熱帯夜日数として扱います。
- 沖縄地方の熱帯夜の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約97日、2℃上昇シナリオで約35日増加すると予測されます。
沖縄地方の年間熱帯夜日数の予測分布
（4℃上昇シナリオ）
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沖縄地方の年間熱帯夜日数の予測分布
（2℃上昇シナリオ）
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| 変化傾向（増減）が4メンバーとも一致した格子点のみ、それらの平均値を表示（20世紀末、21世紀末ともに数値がゼロの場合は表示対象外）。 |
20世紀末の観測成果（灰色部分）に対して、予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を加算または減算した棒グラフで示す。また、年々変動の幅を細い縦線で示す。
予測される変化を表す部分の色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
日数が減少する場合、減少量を斜線で示す。
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降水量の変化
年降水量
- 沖縄地方の年降水量は、20世紀末に比べて、21世紀末には2℃上昇シナリオでは約309mm増加すると予測されます。4℃上昇シナリオでは有意な変化は予測されていません。
- ただし、4℃上昇シナリオに比べて2℃上昇シナリオの方が変化が大きく、不確実性が大きいと考えられます。
予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する。
棒グラフが無いところに描かれている細い縦線は、20 世紀末の年々変動の幅を示している。
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短時間強雨
（クリックして開閉）
- 沖縄地方の1時間に30mm以上の短時間強雨が降る年間回数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約1.6倍、2℃上昇シナリオで約1.7倍増加すると予測されます。
- 沖縄地方の1時間に50mm以上の短時間強雨が降る年間回数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約2.1倍、2℃上昇シナリオで約2.4倍増加すると予測されます。
- 短時間強雨の頻度が増加する最大の要因は、気温の上昇により、大気中に含まれうる水蒸気が増加することと考えられます。
- 予測される変化は2℃上昇シナリオの方が4℃上昇シナリオと比べて同程度か大きく、不確実性が大きいですが、いずれのシナリオにおいても20世紀末と比べて短時間強雨の頻度が増す予測となっています。
発生回数を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、灰色が20 世紀末に、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）の21 世紀末に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）の21世紀末に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
ただし、20 世紀末の値にはバイアス補正を加えているものの完全にバイアスが除去されている訳ではなく、観測値とは値が異なることに注意。
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大雨
（クリックして開閉）
- 沖縄地方の1日に100mm以上の大雨が降る日の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約1.4倍、2℃上昇シナリオで約1.5倍増加すると予測されます。
- 沖縄地方の1日に200mm以上の大雨が降る日の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約1.9倍、2℃上昇シナリオで約2.0倍増加すると予測されます。
- 大雨の頻度が増加する最大の要因は、気温の上昇により、大気中に含まれうる水蒸気が増加することと考えられます。
- 予測される変化は2℃上昇シナリオの方が4℃上昇シナリオと比べて同程度か大きく、不確実性が大きいですが、いずれのシナリオにおいても20世紀末と比べて大雨の頻度が増す予測となっています。
発生回数を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、灰色が20 世紀末に、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）の21 世紀末に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）の21世紀末に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
ただし、20 世紀末の値にはバイアス補正を加えているものの完全にバイアスが除去されている訳ではなく、観測値とは値が異なることに注意。
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年最大日降水量・無降水日数
（クリックして開閉）
- 沖縄地方では、年最大日降水量（年間で最も降水量の多かった日の降水量）は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約82mm、2℃上昇シナリオで約109mm増加すると予測されます。
- 大雨の強度が増加する最大の要因は、気温の上昇により、大気中に含まれうる水蒸気が増加することと考えられます。
- 予測される変化は2℃上昇シナリオの方が4℃上昇シナリオと比べて大きく、不確実性が大きいですが、いずれのシナリオにおいても20世紀末と比べて大雨の強度が増す予測となっています。
- 沖縄地方では、無降水日（日降水量が1.0mm未満の日）の年間日数は、20世紀末に比べて、21世紀末には4℃上昇シナリオで約8日増加すると予測されます。
- これは、大雨、短時間強雨の増加傾向と併せて、地球温暖化の進行に伴って雨の降り方が極端になることを意味しています。
予測される変化（20 世紀末と21 世紀末の差）を棒グラフ、年々変動の幅を細い縦線で示す。
地域気候モデルによる計算結果。棒グラフの色は、青が2℃上昇シナリオ（RCP2.6）に、赤が4℃上昇シナリオ（RCP8.5）に、それぞれ対応する（各温度上昇シナリオについて、予測の信頼性が低い場合は非表示）。
棒グラフが無いところに描かれている細い縦線は、20 世紀末の年々変動の幅を示している。
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台風の変化
海面水温の変化
- 日本近海の平均海面水温の上昇の度合いは、20世紀末（ここでは1986〜2005年平均）に比べて、21世紀末（ここでは2081〜2100年平均）には、4℃上昇シナリオでは3.6±1.3℃、2℃上昇シナリオでは1.1±0.6℃と予測されます（不確実性の幅は90%信頼区間)。
- 詳しくは、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2020」本編第13章を参照ください。
沖縄地方での海面水温の変化
年平均海面水温
予測される海面水温の変化 21世紀末（2081～2100年）と20世紀末（1986～2005年）の差を示します。
海面水位の変化
- 日本沿岸の平均海面水位の上昇の度合いは、20世紀末（ここでは1986〜2005年平均）に比べて、21世紀末（ここでは2081〜2100年平均）には、4℃上昇シナリオでは0.71m（0.46〜0.97m）、2℃上昇シナリオでは0.39m（0.22〜0.55m）と予測されます。
- 詳しくは、文部科学省及び気象庁「日本の気候変動2020」本編第15章を参照ください。
沖縄地方での海面水位の変化
