極端現象発生頻度マップ

確率降水量に関するQ&A

Q.確率降水量とは何ですか?

A.解説ページ確率降水量とはをご覧ください。

Q.確率降水量の情報はどのように利用したらいいのですか?

A.どの地域でどの程度の大雨がどれくらいの頻度で降るか、また、その頻度や強度が将来どのように変化するかという情報は、様々な計画や対策の基礎資料として利用できます。また、大雨に関する地域特性を知るといった防災知識の普及にも役立つと考えられます。

Q.確率降水量について、将来予測の強度変化(絶対値/変化率)・頻度変化の結果はそれぞれどのように利用したらいいのですか?

A.確率降水量に関する将来予測の強度変化は絶対値と変化率の2種類の方法で示しています。将来の確率降水量がおおよそ何mmになるかを見たい場合には絶対値を、将来の強度がどれくらい変化するかを見たい場合は変化率をご利用ください。確率降水量の頻度変化からは、確率降水量の発生頻度が将来何倍になるかを見ることができます。

Q.確率降水量が大きい地点ほど、大雨災害が発生しやすいのでしょうか?

A.そうではありません。大雨に伴う災害の起こりやすさは、その地域の地形や地質などによって異なります。比較的少ない雨量で災害が発生する場合もあります。確率降水量は何年かに一回の確率で発生する極端な大雨の強度や頻度を示したもので、災害の強度や頻度を直接示すものではありません。

Q.100年に一回の大雨は100年に一回ずつ起こるのですか?

A.必ずしもそうではありません。「再現期間100年の確率降水量」とは、「長い期間を平均した場合に100年に一回起こる大雨」という意味で、実際にはある100年の間に二回起こることもあれば一回も起こらないこともあり得ます。サイコロに例えると、サイコロを六回振った場合に「六」の目が一回も出ないこともあれば六回続けて出ることもあります。しかし、何百回とたくさん振れば「六」の目は平均して六回に一回の頻度で出ます。

Q.隣接する地点でも確率降水量の値が大きく異なっています。なぜこのような違いが出るのですか?

A.雨の降り方は地形などの影響を受けやすく、隣接した地域でも大きく異なることがあります。アメダス地点の確率降水量は1976~2023年の観測データに基づいていますので、少なくともこの期間においては、その地点間で雨の降り方がそれだけ異なっていたということになります。限られた期間のデータから推定した値のため、個々の地点の値ではなく、周辺の複数の地点を含むより広い範囲の大まかな分布に着目してご覧ください。

Q.確率降水量だけでなく、実際に降った大雨の量も知りたいのですが?

A.気象庁ホームページの過去の気象データ検索で、全国の気象台やアメダス地点における日降水量の観測史上1~10位の値などを検索することができ、その地点で過去に実際どれだけの大雨が降ったかを知ることができます。

Q.昨日降った大雨について「何年に一回の大雨だった」と言うことはできますか?

A.条件付で可能です。例えば、羽田で日降水量が230mmだった場合、確率降水量に基づいて「30年から50年に一回の大雨」と推定できます。 ただし、極端現象発生頻度マップに掲載されているアメダス地点の確率降水量は毎正時の観測による「日降水量」によって算出されていますので、比較対象となる値も当日の0時00分から24時00分の降水量(毎正時の前1時間降水量を積算した降水量)であることが必要です。例えば、現在気象庁ホームページに掲載される「24時間降水量の日最大値」は、前日の0時10分から当日の24時00分までの、10分毎に集計した前24時間降水量のうち、最も多くなる降水量を計算したものですので、「日降水量」より多くなることがあり、極端現象発生頻度マップの確率降水量と直接比較することはできないことに注意が必要です。

Q.1千年に一回の確率降水量は算出しないのですか?

A.算出しません。確率降水量は統計的な推定値であり、用いたデータの年数を大きく超える再現期間では、安定した計算結果が得られにくくなるため、「極端現象発生頻度マップ」では用いたデータ期間の2倍程度まで算出することとし、約50年間のデータを用いたアメダス地点の確率降水量は再現期間100年まで算出しています。

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