1. 季節ごとの天候の変化(平年の様子)
  2. 平年と大きく違う天候の例

山雪 / 里雪

山雪

2011年1月17日9時 地上天気図
2011年1月17日9時 地上天気図

典型的な山雪の際の天気図

2011年1月17日 降雪量cm
2011年1月17日 降雪量cm 青棒=海岸平野 橙棒=山地

西高東低の冬型の気圧配置が強い時です。大陸から吹き出した、乾いた冷たい北西の季節風は、 相対的に暖かい日本海の海面から大量の水蒸気と熱が供給されて、次第に暖かく湿った空気に変質します。 このため、日本海を吹きわたる内に大気の状態は不安定となり、雪雲が発生し、次第に発達します。 海岸平野部に到達した雪雲は、降雪をもたらしながら内陸に侵入しますが、 強い季節風の下で山地で強制上昇を受け、雪雲としてさらに発達して降雪が強まります。 その結果、降雪量は、海岸平野部に比べ山地で多くなります。

山雪の際の、雪雲の発生・発達・衰弱の模式図
山雪の際の、雪雲の発生・発達・衰弱の模式図

里雪

2011年1月15日9時 地上天気図
2011年1月15日9時 地上天気図

典型的な里雪の際の天気図

2011年1月15日 降雪量cm
2011年1月15日 降雪量cm 青棒=海岸平野 橙棒=山地

西高東低の冬型の気圧配置が強くはないが、日本海や日本列島の上空に強い寒気が流れ込んだ時です。 強い寒気の下で、雪雲の発達は、海岸平野部で既に最盛期を迎えています。 また、季節風が強くないため、山地で受ける強制上昇は強くはなく、雪雲の山地での更なる発達はありません。 このため、降雪量は、海岸平野部でも多くなります。2011年1月15日の天気図では、 日本海に気圧の谷(図中:橙線)が見られ、この付近で雪雲が発達していることを示唆しています。

里雪の際の、雪雲の発生・発達・衰弱の模式図
山雪の際の、雪雲の発生・発達・衰弱の模式図