アトサヌプリ 有史以降の火山活動

有史以降の火山活動(▲は噴火年を示す)

年代 現象 活動経過・被害状況等
1980(昭和55)年 地震 5月15日に有感地震が2回、川湯、仁伏で震度3程度。
1981(昭和56)年 地震 3月仁伏で有感地震、池の湯で震度3程度。4月は川湯で震度3程度。
1982(昭和57)年 地震 5月2日に有感地震が4回、川湯で最大震度4程度。
1988(昭和63)年 地震・鳴動 3月、6月、8月、12月に屈斜路湖東岸からアトサヌプリ付近の深さ数kmを震源とするM3程度の有感地震が約10回あり、川湯や仁伏で最大震度2程度となり、地鳴りを伴う地震もあった。
1994(平成6)年 地震・地殻変動 3月~10月に屈斜路湖東岸からアトサヌプリ付近の深さ数kmを震源とするM2程度の有感地震が計18回あった。最大地震は6月13日に発生したM3.2で、川湯、仁伏、砂湯で最大震度3程度となった。有感地震活動は1994年10月4日北海道東方沖地震(M8.2)発生直後には停止した。

1993年8月から1995年4月の合成開口レーダー(SAR)データの干渉解析によると、アトサヌプリ周辺を中心として約25cm隆起。膨張体積は約2×107m3で、シルヘのマグマの注入によると推定。1994年の地震活動は、この隆起と関連していた可能性がある。
2022(令和4)年 地殻変動 2022年夏以降、アトサヌプリ西側の膨張を示唆する地殻変動を観測。

日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)による。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考に、文献の追記を行った。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載しています。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付しています。詳しくはこちらを参照してください。



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