日本近海の海流(月概況)

令和7年8月20日 気象庁発表
(次回発表予定  9月22日)

診断(2025年7月)

黒潮(表1)
  • 黒潮は、都井岬、足摺岬では、月を通して離岸して流れていました。室戸岬では、上旬は接岸して流れていましたが、中旬、下旬は離岸して流れていました。潮岬では、月を通して接岸して流れていました。
  • 東海沖の黒潮の最南位置は、月を通して北緯31.5度、東経139.5度付近でした。
  • 伊豆諸島付近では、上旬は三宅島付近、中旬、下旬は八丈島の南を流れていました。
親潮・対馬暖流(表2)
  • 親潮の南限位置は、上旬は北緯41.5度、東経147.5度付近、中旬は北緯40.5度、東経147.5度付近、下旬は北緯41.5度、東経146.5度付近でした。
  • 親潮の面積は、月を通して平年よりかなり小さくなっていました。
  • 対馬暖流の勢力は、月を通して平年よりかなり強くなっていました。

日本近海の深さ100mの月平均水温分布図(2025年7月)
日本近海の深さ100mの月平均水温分布図(2025年7月)

この図の水温は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流

2025年7月の沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の実況は、表1のとおりでした。

表1:沖縄周辺、日本の南から関東沖にかけての海流の旬ごとの経過
海域・項目 上旬 中旬 下旬
都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸 離岸
足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1 離岸 離岸 離岸
室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 離岸 離岸
潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸 接岸
東海沖の黒潮流路の最南位置(※2 北緯31.5度、東経139.5度付近 北緯31.5度、東経139.5度付近 北緯31.5度、東経139.5度付近
伊豆諸島付近の黒潮通過位置(※1 三宅島付近 八丈島の南 八丈島の南
房総半島での黒潮の離岸・接岸(※1 接岸 接岸 離岸、一時接岸
その他の顕著な現象 八丈島付近では、月を通して北緯32.5度、東経139.5度付近に冷水渦がみられた
足摺岬の南から室戸岬の南では、上旬に北緯31度、東経132.5度付近、中旬に北緯31.5度、東経133.5度付近、下旬に北緯32.5度、東経134度付近に冷水渦がみられた
奄美群島の南東では、上旬に北緯27度、東経130.5度付近、中旬、下旬に北緯27度、東経130度付近に冷水渦がみられた
宮古島の東から沖縄本島の南では、上旬に北緯25度、東経126.5度付近、中旬に北緯25度、東経128度付近に暖水域がみられた

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

 

日本の東と日本海の海流

2025年7月の日本の東と日本海の海流は、表2のとおりでした。

表2:日本の東と日本海の海流の旬ごとの経過
項目 上旬 中旬 下旬
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※3 北緯41.5度、東経147.5度付近 北緯40.5度、東経147.5度付近 北緯41.5度、東経146.5度付近
親潮の沖合の分枝の南限位置(※3 なし なし なし
親潮の面積(※4 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい
日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※5 北緯37.5度付近(平年より北)(経度は東経142.5度付近) 北緯37.5度付近(平年より北)(経度は東経144度付近) 北緯37.5度付近(平年より北)(経度は東経144.5度付近)
その他の日本の東の海流 釧路沖では、月を通して北緯42度、東経145度付近に暖水渦がみられた
三陸沖では、上旬に北緯40.5度、東経144.5度付近、中旬、下旬に北緯41度、東経144.5度付近に冷水域がみられた
三陸沖では、月を通して北緯39.5度、東経144度付近に暖水渦がみられた
対馬暖流の勢力(※6 平年よりかなり強い 平年よりかなり強い 平年よりかなり強い

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。

 

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