全球の海面水温の変動
令和5年3月15日気象庁発表
(次回発表予定 4月17日)
令和5年3月15日気象庁発表
(次回発表予定 4月17日)
- 太平洋赤道域の海面水温は、中部で負偏差でした。NINO.3海域の月平均海面水温偏差は-0.2℃、基準値との差は-0.1℃でした。
- 北太平洋では、中央部や熱帯域の西部を中心に顕著な正偏差が見られました。
- 南太平洋では、熱帯域の西部で顕著な正偏差が見られました。
- インド洋熱帯域では、負偏差が見られました。
- 北大西洋では、20°~40°N帯の西部で顕著な正偏差が見られました。
全球海面水温平年偏差の分布
2023年2月の全球海面水温平年偏差の分布(平年
値は1991年〜2020年)。等値線の間隔は0.5℃。
全球の海面水温の最近の傾向
北太平洋では、正の太平洋十年規模振動(PDO)時に見られる海面水温偏差パターン(北太平洋中央部付近で負偏差、北米沿岸などで正偏差)が2014年頃から続いていましたが、2020年に入ってから次第に不明瞭になり、2021年初め頃からは北太平洋中央部付近で正偏差が続いているなど、負のPDO時のパターンが見られるようになってきています。
全球平均海面水温は、長期的な昇温傾向が持続しています(海面水温の長期変化傾向(全球平均))。
顕著な現象とは
全球の海面水温の診断にあたっては、海面水温平年偏差を標準偏差で規格化した月平均海面水温規格化偏差が、+1以上(-1以下)を顕著な高温(低温)現象の目安とし、平年偏差の大きさが0.5℃以上の領域を主に記述しています。ただし、ある程度の大きさ(数1000km以上)を持つ空間パターンを対象にしています。
海面水温偏差と基準値について
海面水温偏差は平年値からの差で、平年値は1991~2020年の各月の平均値です。NINO.3海域についての基準値は30年前から前年までの30年間の各月の平均値です。 基準値との差のデータはエルニーニョ監視指数のページに掲載しています。