世界の異常気象速報(臨時)


世界の異常気象や気象災害のうち、顕著な事例について、その状況等を速報としてまとめた情報です。

過去に発表した情報は、以下のページからご覧になれます。
中国の長江中・下流域での大雨について(第2報)
発表日令和2年8月12日
概要 中国の長江中・下流域では、6月中旬以降、高気圧の縁辺を回る暖かく湿った気流が持続的に流入し、梅雨前線の活動が活発になりました。7月の降水量および6月から7月の2か月の降水量(下図赤枠内観測値の平均)は過去24年間で最も多くなりました。中国では、6月から7月の大雨による死者・行方不明者の合計が160人を超えたと伝えられています(8月4日時点、中国政府の情報による)。
気象実況
(分布図)
気象実況分布図_01
降水量分布図(2020年7月)
単位mm。各国気象局の通報に基づき、気象庁で作成。地図中の白い点は降水量の観測地点を、赤丸はナンチャン(南昌)を表す。赤枠は積算降水量の計算に用いた地点の範囲を示す。
長江中・下流域では、2020年7月の積算降水量が300mmを超えた地点が多く見られました。チアンシー(江西)省ナンチャン(南昌)では693mmを観測し、1982年以降では7月としては1998年の457㎜を上回り最も多くなりました(平年比約500%)。
気象実況
(時系列図)
気象実況時系列図_01
長江中・下流域の積算降水量(6月1日~8月31日)。
単位mm。地図(左上)の赤枠内にある長江中・下流域の60観測地点で平均した積算降水量。中国気象局の通報(速報値)に基づき、気象庁で作成。 各折れ線グラフ(実線)は1997年以降の各年の6月1日からの積算降水量(2020年は8月11日まで)で、赤色が2020年(本年)、青色が1998年、黄緑色が1999年、ピンクが2016年、灰色がその他の年を示す。破線は1997年から2019年までの23年間の平均値。
長江中・下流域では、2020年7月の降水量は過去23年間の平均の約1.8倍となり、1997年以降で7月としては最も多くなりました。また、2020年6~7月の2か月合計降水量も1997年以降で同時期としては最も多くなりました。
見通し 中国気象局が8月12日に発表した予報によると、今後数日程度は大雨となる所がある見込みです。また、今後1週間程度先にかけても、降水量が平年より多い地域がある見込みです。

(参考)中国気象局が発表している予報は以下のURLで見ることができます。
※各観測地点における毎日の気温・降水量については、気象庁ホームページ「世界の天候データツール(ClimatView 日別値)」でご覧頂けます。
https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/dailyview/

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