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エルニーニョ監視速報(No.315)
2018年11月の実況と2018年12月〜2019年6月の見通し
気象庁 地球環境・海洋部
平成30年12月10日

  • エルニーニョ現象が続いているとみられる。
  • 今後春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(80%)。

エルニーニョ/ラニーニャ現象の経過と予測

エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値の実況と予測を示した時系列グラフ
図1 エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値
9月までの経過(観測値)を折れ線グラフで、エルニーニョ予測モデルによる予測結果(70%の確率で入ると予想される範囲)をボックスで示している。指数が赤/青の範囲に入っている期間がエルニーニョ/ラニーニャ現象の発生期間である。エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値はその年の前年までの30年間の各月の平均値。

エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生確率(予測期間:2018年10月〜2019年4月)

平均期間
2018年 10月2018年8月〜2018年12月
11月2018年9月〜2019年1月
12月2018年10月〜2019年2月
2019年 1月2018年11月〜2019年3月
2月2018年12月〜2019年4月
3月2019年1月〜2019年5月
4月2019年2月〜2019年6月
エルニーニョ現象 平常 ラニーニャ現象
図2 5か月移動平均値が各カテゴリー(エルニーニョ現象/平常/ラニーニャ現象)に入る確率(%)
エルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差の5か月移動平均値が+0.5℃以上/-0.4℃〜+0.4℃/-0.5℃以下の範囲に入る確率を、それぞれ赤/黄/青の横棒の長さで月ごとに示す。気象庁の定義では、5か月移動平均値が+0.5℃以上(-0.5℃以下)の状態で6か月以上持続した場合にエルニーニョ(ラニーニャ)現象の発生としているが、エルニーニョ監視速報においては速報性の観点から、実況と予測を合わせた5か月移動平均値が+0.5℃以上(-0.5℃以下)の状態で6か月以上持続する場合に「エルニーニョ(ラニーニャ)現象が発生」と表現している。

解説

エルニーニョ/ラニーニャ現象

  • 11月の実況: エルニーニョ現象が続いているとみられる。 11月のエルニーニョ監視海域の海面水温は基準値より高い値で基準値との差は+1.1℃、エルニーニョ現象発生の判断に使用している5か月移動平均値の9月の値は+0.5℃だった(図3)。太平洋赤道域の海面水温はほぼ全域で平年より高かった(図4図6)。海洋表層の水温はほぼ全域で平年より高かった(図5図7)。太平洋赤道域の日付変更線付近の対流活動は平年並だったが、中部の大気下層の東風(貿易風)は平年よりやや弱かった(図8図9図10)。 このような海洋と大気の状態から、エルニーニョ現象が続いているとみられる。
  • 今後の見通し: 今後春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(80%)。 海洋表層の暖水は、東部の海面水温が平年より高い状態を維持するように働いており、今後もそのような状況が続くと考えられる。エルニーニョ予測モデルは、今後春にかけてエルニーニョ監視海域の海面水温が基準値より高い値で推移すると予測している(図11)。以上のことから、春にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(80%)。

西太平洋熱帯域及びインド洋熱帯域の状況

  • 西太平洋熱帯域: 11月の西太平洋熱帯域の海面水温は、基準値より低い値だった(図3)。今後春にかけては基準値より低い値で推移すると予測される(図12)。
  • インド洋熱帯域: 11月のインド洋熱帯域の海面水温は、基準値に近い値だった(図3)。今後春にかけては基準値より高い値か基準値に近い値で推移すると予測される(図13)。

11月の日本と世界の天候への影響

  • 日本: エルニーニョ現象時の特徴は明瞭には見られなかった。
  • 世界: エルニーニョ現象時の特徴は明瞭には見られなかった。

エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生確率値(図2)と主文における見通しの表現

* エルニーニョ/ラニーニャ現象の発生や持続の見通しについては、季節単位で記述することとし、 現象の発生を記述する場合はその季節の最後の月の発生確率値を、 現象の持続を記述する場合はその季節の最初の月の発生確率値を用いて下表のように表現する。 ただし、発生確率値の推移によっては下表の表現を用いないことがある。
発生確率
エルニーニョ平常ラニーニャ主文における表現(発生確率は例)
現象現象
50%以上30%以下エルニーニョ現象が発生する(続く)可能性が高い(50%)
60%40%0%平常の状態が続く(になる)可能性もある(40%)が、
エルニーニョ50%40%10%エルニーニョ現象が発生する(続く)可能性の方がより高い(60%)。
現象の発生50%50%0%エルニーニョ現象が発生する(続く)可能性と
(持続)40%40%20%平常の状態が続く(になる)可能性が同程度である(50%)。
40%50%10%エルニーニョ現象が発生する(続く)可能性もある(40%)が、
40%60%0%平常の状態が続く(になる)可能性の方がより高い(60%)。
30%以下50%以上ラニーニャ現象が発生する(続く)可能性が高い(50%)
0%40%60%平常の状態が続く(になる)可能性もある(40%)が、
ラニーニャ10%40%50%ラニーニャ現象が発生する(続く)可能性の方がより高い(60%)。
現象の発生0%50%50%ラニーニャ現象が発生する(続く)可能性と
(持続)20%40%40%平常の状態が続く(になる)可能性が同程度である(50%)。
10%50%40%ラニーニャ現象が発生する(続く)可能性もある(40%)が、
0%60%40%平常の状態が続く(になる)可能性の方がより高い(60%)。
平常の状態
への移行30%以下50%以上30%以下平常の状態になる(が続く)可能性が高い(50%)。
(持続)
次回発表予定日時:1月10日14時

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