活断層とは?
活断層って何?


地震は、地下の岩盤が急激にずれることで発生するよ。その境目のことを「断層(だんそう)」というんだ。
その中でも、過去に繰り返し地震を起こし、将来も地震を起こすと考えられている断層を「活断層(かつだんそう)」というんだ。
日本の周辺には約2,000もの活断層があって、それ以外にもまだ見つかっていない活断層が多数あると言われているよ。


下の写真は、岐阜県から福井県にまたがる「濃尾(のうび)断層帯」という活断層だよ。1891年に発生した濃尾地震で、地面まで断層や段差が現れたんだ。


上の写真の赤い矢印のところが、地面まで現れた断層だよ。
下の写真にあるように、約6mの段差が生じたんだ。

約6mの段差!!
2階建ての建物ぐらいだね。

濃尾地震は活断層で発生した日本最大級の地震なんだ。
福岡にも活断層!?

はれるん、福岡にも「かつだんそう」があるって聞いたけど、本当にあるの?

実は、福岡にも活断層があるんだ。
下の図は「警固(けご)断層帯」という活断層を示しているよ。2005年3月20日に発生した福岡県西方沖の地震は図の「北西部」で発生した地震とされているんだ。


「南東部」は福岡市の真ん中にあるんだ。ここで地震が起きたら大変だね。

そうなんだ。
「警固断層帯(南東部)」が活動した場合、福岡平野の「警固断層帯(南東部)」沿いでは震度6強以上(赤色)、その周辺では震度6弱(オレンジ色)の強い揺れが予測されているよ。


だから「日頃からの地震への備え」が大切なんだね。
はれるんのワンポイント解説(活断層について)


活断層はどのぐらいの間隔で活動するのかな?
一般的に活断層は、千年程度から数万年という人の生涯と比較するとはるかに長い間隔で活動しているよ。
上の図のとおり「警固断層帯(南東部)」では、最新の活動は約4,300年前~約3,400年前頃、一つ前の活動は約8,900年前~約7,400年前頃と推定されているんだ。
過去2回の活動から「警固断層帯(南東部)」の平均活動間隔は約3,100年~約5,500年の可能性があると示されたんだよ。

「けご断層帯」のほかにはどんな「かつだんそう」があるの?

「福智山(ふくちやま)断層帯」や「西山(にしやま)断層帯」などがあるとされているよ。


このような断層帯の位置・形状及び地震発生確率等の評価は、国の地震調査研究推進本部で行われているよ。
福岡県内では、「警固断層帯(南東部)」と「福智山断層帯」は地震発生確率が高い(Sランク)と評価されているよ。
また、679年(天武7年)に発生した筑紫(つくし)地震は、歴史書「日本書紀」に記されている古い地震だけど、この地震は、福岡県南部にある「水縄(みのう)断層帯」で発生したと考えられているんだ。
各断層帯の長期評価の詳細は、福岡県の地震活動の特徴(地震調査研究推進本部)を見てね。
海にも活断層!?

「かつだんそう」は海にもあるのかな?

実は、海域にも活断層は存在しているよ。
はれるんのワンポイント解説(海域活断層の長期評価)

日本海南西部(評価対象海域)における評価対象の海域活断層と主な被害地震の震央

海域の活断層が活動した場合も、強い揺れや津波により被害が発生する可能性があるんだ。
そのため、地震調査研究推進本部では主な断層について、海域ごとに「海域活断層の長期評価」を実施しているんだよ。
詳しくは、日本海南西部の海域活断層の長期評価(地震調査研究推進本部)を見てね。
はれるん、地震のニュースを見ていたら「かつだんそう」という言葉を聞いたけどこれは何かな?