3.2(2) 大都市における最大1時間降水量の長期変化傾向

概要

  • 極端な大雨の強度の変化には、都市化の影響との明確な関連性は確認されていません。

大都市における最大1時間降水量の長期変化傾向

表 大都市における最大1時間降水量の長期変化傾向(1960注1~2022年)
地点 最大1時間降水量変化率
((mm/時)/10年)
札幌 1.0 -0.1 0.1 1.2 0.4
仙台 1.1 0.4 0.5 0.3 1.4
東京 1.2 0.3 1.5 1.1 1.4
横浜 1.3 1.3 0.7 0.6 1.4
新潟 1.6 0.5 0.4 1.7 0.2
名古屋 0.5 0.5 1.1 0.7 0.5
京都 1.4 0.4 0.2 1.3 0.7
大阪 0.1 0.9 0.5 0.8 -0.2
広島 1.4 0.2 0.5 1.2 1.1
福岡 2.6 0.3 0.1 2.6 -0.3
鹿児島 1.5 1.4 0.1 0.8 0.9
数値ファイル(csv形式) 最大1時間降水量変化率

10年あたりの変化率を示す。統計期間は1960年から2022年まで(冬は1959年12月/1960年2月~2021年12月/2022年2月)。斜体字灰色セル(数値ファイルでは*を付加した値)は信頼水準90%以上で統計的に有意な変化傾向がないことを意味する。

(注1)表中の統計期間は、国内主要都市の統計値が揃う1960年以降としています。

各地点のデータ

解説

大雨の強度の変化には、都市化の影響との明確な関連性は確認されていません。 年及び季節最大1時間降水量が統計的に有意に増加しているとみられる(いずれも信頼水準90%以上で統計的に有意)のは一部の都市のみですが、日本全体(51地点平均)注2で見た場合の大雨の強度については増大しており、これらの変化には地球温暖化が影響している可能性があります。これは、全国という広域平均で見た場合は、各地点における局所的な年々の変動が打ち消され、地球温暖化のような長期的な変化傾向が見られるようになるためと考えられます。都市化や地球温暖化の影響を評価するためには引き続きデータの蓄積や調査・研究が必要です。

(注2)全国の気象観測所のうち、長期間にわたって観測を継続している51地点の平均。詳しくは日本の年降水量偏差の算出方法を参照。

参考


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