日本の季節の天候 ------------------ 対象期間:
令和4年9月15日作成
地域平均気温平年偏差の5日移動平均時系列図
2022年夏の天候の特徴をまとめると、
*夏の平均気温は東・西日本と沖縄・奄美でかなり高かった
東・西日本と沖縄・奄美では夏を通して暖かい空気に覆われやすかったため気温がかなり高く、西日本では1946年の統計開始以降、1位タイの高温を記録した。
*夏の降水量は北日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多かった
8月を中心に繰り返し低気圧や前線の影響を受けた北日本の日本海側と太平洋側では、降水量がかなり多かった。
*東北北部・南部と北陸地方では梅雨明けが特定できなかった
東北北部・南部と北陸地方では、8月上・中旬も前線や湿った空気の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多かったため梅雨明けが特定できなかった。
夏の平均気温は全国的に高かった。特に、東・西日本と沖縄・奄美では夏を通して暖かい空気に覆われやすかったため平均気温がかなり高く、西日本では平年差+0.9℃となり、1946年の統計開始以降、1位タイの高温を記録した。盛夏期と比べても強い太平洋高気圧に覆われた6月下旬から7月上旬の高温が顕著で、6月下旬には東・西日本、7月上旬には北日本で、1946年の統計開始以降、当該旬として1位の記録的な高温となった。全国のアメダス地点で6月以降に観測された猛暑日地点数の積算でも、夏の平均気温が特に高かった年(2010年、2013年、2018年)と比べ、6月下旬から7月初めに猛暑日地点数が大きく増加した。また、7月1日には全国の気象官署とアメダス地点のうち6地点で40℃以上の日最高気温を観測した。
夏の降水量は、8月を中心に6月下旬と7月中旬にも低気圧や前線などの影響を繰り返し受けた北日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多かった。8月の上・中旬に前線や湿った空気の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多かった東北北部・南部と北陸地方では、梅雨明けが特定できなかった。一方、太平洋高気圧に覆われやすく6月に梅雨前線の影響が弱かった西日本太平洋側では、夏の降水量が少なく、日照時間が多かった。
沖縄・奄美では、特に8月に太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多く、夏の日照時間が多かった。
平均気温:東・西日本と沖縄・奄美でかなり高く、北日本で高かった。
降水量:北日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多く、東日本日本海側と東日本太平洋側で多かった。一方、西日本日本海側と西日本太平洋側で少なかった。沖縄・奄美では平年並だった。
日照時間:北日本太平洋側で少なかった。一方、西日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。北・東・西日本日本海側と東日本太平洋側では平年並だった。
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| 3か月平均気温平年偏差、3か月降水量平年比、3か月間日照時間平年比の分布図 |
地域平均旬降水量平年比、旬間日照時間平年比の経過図 |
6月:上旬から中旬にかけて、北・東日本では、低気圧や気圧の谷、オホーツク海高気圧から流れ込む冷たく湿った空気の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多かった。太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線は沖縄付近に停滞することが多かったため、沖縄・奄美では曇りや雨の日が多かった。西日本は、梅雨前線や前線上を東進した低気圧の影響を受けた時期があり、曇りや雨の日があったが、日本海側を中心に高気圧に覆われて晴れた日もあった。東・西日本では、まとまった降水とならなかった所が多かった。下旬は、太平洋高気圧の北への張り出しが強まり、梅雨前線が北日本まで北上した。このため、北日本は梅雨前線や低気圧の影響を受けて曇りや雨の日が多く、大雨となった所があった。一方、東・西日本と沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われて晴れの日が多かった。月降水量は、北日本日本海側と北日本太平洋側でかなり多かった一方、西日本太平洋側でかなり少なく、月間日照時間は東日本日本海側と西日本太平洋側でかなり多かった。気温は、月の前半は冷たい空気が流れ込みやすかったため、全国的に平年を下回ったが、月の後半は太平洋高気圧が強まり、全国的に暖かい空気が流れ込みやすく、高気圧に覆われて晴れた東・西日本を中心に平年を上回った。月平均気温は東・西日本でかなり高く、特に下旬は東・西日本で記録的な高温となり、地点でみると、全国の914の観測地点のうち、12地点で通年の日最高気温の高い方からの1位の値を記録(タイを含む)し、338地点で6月の日最高気温の高い方からの1位の値を記録(タイを含む)した。
7月:北・東日本日本海側では、中旬から下旬の前半にかけては低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多かったが、月としては高気圧に覆われて晴れた日が多かった。このため、北日本日本海側の月降水量はかなり少なく、北・東日本日本海側の月間日照時間は多かった。一方、北日本太平洋側では、中旬から下旬の前半を中心に低気圧や前線の影響を受けやすく、大雨となった所もあったため、月降水量は多かった。東日本太平洋側と西日本では、上旬のはじめと下旬は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、上旬の中頃から中旬にかけては台風第4号や低気圧、前線、湿った空気の影響で曇りや雨の日が多く、西日本では線状降水帯が発生した日があり、大雨となった所もあった。このため、東・西日本太平洋側の月降水量は多かった。沖縄・奄美では、上旬のはじめに台風第4号、下旬の終わりに台風第5号や台風第6号の影響を受けたが、沖縄地方を中心に高気圧に覆われて晴れた日が多かった。北・東・西日本では上旬を中心に、沖縄・奄美では中旬以降に暖かい空気に覆われやすかったため、月平均気温は全国的に高く、特に北日本ではかなり高かった。
8月:北・東日本日本海側と北日本太平洋側では、上旬から中旬にかけて前線や湿った空気の影響を受けやすかったため月降水量がかなり多く、月間日照時間が少なかった。3日から4日にかけては北・東日本日本海側の各地で線状降水帯が発生するなど記録的な大雨となった所があった。また、中旬には停滞前線の影響などで北・東日本日本海側では旬降水量が記録的に多くなった。東日本太平洋側では、暖かく湿った空気の影響を受けやすく、また、13日に伊豆半島に上陸した台風第8号の影響でまとまった雨が降ったため、月降水量が多く、月間日照時間は少なかった。西日本では、上旬を中心に太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多く、その後も暖かい空気に覆われたため月平均気温が高かった。沖縄・奄美は、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多く、暖かい空気に覆われやすかったため、月平均気温がかなり高く、月降水量がかなり少なく、月間日照時間がかなり多かった。
- 月平均500hPa高度・偏差分布図
- 月平均海面更正気圧・偏差分布図
- 月平均850hPa気温・偏差分布図
- 月平均外向き長波放射量(OLR)偏差分布図
※ 日本の天候のまとめに掲載している外向き長波放射量(OLR)偏差分布図は、2023年9月以降は米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)提供のBlended OLRを、2023年8月までは同センター提供のAVHRR OLRを用いて作成したものです。
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