日本の月の天候 ------------------ 対象期間:

令和5年10月13日作成
令和5年12月1日一部修正

2023年(令和5年)9月の特徴:

○気温は、全国的にかなり高く、東・西日本では記録的に高かった

暖かい空気に覆われるとともに、南から暖かい空気が流れ込みやすい時期があったため、全国的に気温がかなり高く、1946年の統計開始以降で9月として東・西日本では1位の記録的な高温となった。

○降水量は、西日本太平洋側ではかなり少なかった

前線や低気圧の影響を受けにくかったため、西日本太平洋側では降水量がかなり少なかった。

○日照時間は、東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった

日照時間は、前線や低気圧の影響を受けにくかった東・西日本太平洋側と、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かった沖縄・奄美で多かった。

概況

地域平均気温経過図

地域平均気温平年偏差の5日移動平均時系列図

 平年に比べ偏西風が北に偏って流れ、太平洋高気圧が日本の東からはるか東にかけて強かったため、月を通して全国的に暖かい空気に覆われやすく、中旬を中心に南から暖かい空気が流れ込みやすかった。また、近海の海面水温が記録的に高かった。これらの影響で、月平均気温は全国的にかなり高かった。月平均気温偏差は、東日本で+3.1℃、西日本で+2.3℃となり、1946年の統計開始以降、9月として東・西日本では1位の記録的な高温となった。

 北日本は、上・中旬を中心に前線や低気圧の影響を受けやすかった。また、上旬には台風第13号から変わった熱帯低気圧や湿った空気の影響を受け、北日本太平洋側では記録的な大雨となった所もあった。このため、北日本日本海側と北日本太平洋側では月降水量が多かった

 東・西日本では、太平洋側を中心に前線や低気圧の影響を受けにくかった。このため、月降水量は東日本太平洋側で少なく、西日本太平洋側ではかなり少なかった。また、月間日照時間は東・西日本太平洋側で多かった。一方、上旬には台風第13号と湿った空気の影響で、東日本太平洋側で記録的な大雨となった所もあった。また、西日本では、暖かく湿った空気の流入などに伴い大気の状態が不安定となり、線状降水帯が発生して大雨となった所もあった。

 沖縄・奄美では、上旬には台風第11号や湿った空気の影響を受けたが、中旬を中心に太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったため、月降水量が少なく、月間日照時間が多かった。

平均気温:全国的にかなり高かった。

降 水 量:北日本日本海側と北日本太平洋側で多かった。一方、西日本太平洋側でかなり少なく、東日本太平洋側と沖縄・奄美で少なかった。東・西日本日本海側では平年並だった。(東日本太平洋側と沖縄・奄美の降水量を修正しました)

日照時間:東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。北・東・西日本日本海側と北日本太平洋側では平年並だった。

月TRS分布図 旬別RS経過図
月平均気温平年偏差、月降水量平年比、月間日照時間平年比の分布図 地域平均旬降水量平年比、旬間日照時間平年比の経過図

天候経過


    上旬

     北・東・西日本では、太平洋高気圧に覆われて晴れた日もあったが、熱帯低気圧や台風、前線の影響で曇りや雨の日もあった。特に台風第13号の影響で記録的な大雨や線状降水帯が発生した所もあったため、旬降水量は北日本太平洋側でかなり多く、東日本太平洋側で多かった。沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、台風第11号や湿った空気の影響を受けたため、旬降水量は多かった。旬平均気温は、北日本を中心に暖かい空気に覆われやすかったため、北・東日本でかなり高く、西日本と沖縄・奄美で高かった。

     旬平均気温:北・東日本でかなり高く、西日本と沖縄・奄美で高かった。

     旬降水量:北日本太平洋側でかなり多く、東日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。北・東・西日本日本海側と西日本太平洋側では平年並だった。

     旬間日照時間:全国で平年並だった。


    中旬

     北日本では、気圧の谷や前線、湿った空気の影響を受けやすかったため、旬降水量は北日本日本海側でかなり多かった。東・西日本では、太平洋側を中心に高気圧に覆われて晴れた日が多く、東・西日本太平洋側で旬降水量が少なく、旬間日照時間は多かった。一方、前線や湿った空気の影響を受けやすかった西日本日本海側の旬降水量は多かった。沖縄・奄美では、高気圧に覆われて晴れた日が多く、旬間日照時間はかなり多かった。旬平均気温は、暖かい空気に覆われやすく、また南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、北・東・西日本でかなり高く、沖縄・奄美で高かった。1946年の統計開始以降、9月中旬として、東日本(平年差+4.0℃)で1位、西日本(平年差+2.5℃)で1位タイの高温となった。

     旬平均気温:北・東・西日本でかなり高く、沖縄・奄美で高かった。

     旬降水量:北日本日本海側でかなり多く、西日本日本海側で多かった。一方、東・西日本太平洋側で少なかった。北日本太平洋側、東日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。

     旬間日照時間:沖縄・奄美でかなり多く、東・西日本太平洋側で多かった。一方、北日本日本海側で少なかった。北日本太平洋側と東・西日本日本海側では平年並だった。


    下旬

     北日本と東・西日本日本海側では、旬の前半は高気圧に覆われて晴れた日が多かったが、後半は低気圧や前線の影響で曇りや雨の日が多かった。東・西日本太平洋側では、旬の前半は秋雨前線の影響を受けて曇りの日が多く大雨となった所もあったが、後半は上空の気圧の尾根の影響で晴れた所が多かった。沖縄・奄美では、旬を通して停滞した上層の気圧の尾根の影響で晴れた日が多かった。旬平均気温は、旬の後半を中心に暖かい空気に覆われやすかったため、全国的にかなり高かった。1946年の統計開始以降、9月下旬として、東日本(平年差+3.2℃)と西日本(平年差+2.9℃)で1位の高温となった。

     旬平均気温:全国的にかなり高かった。

     旬降水量:北日本太平洋側で多かった。一方、西日本太平洋側でかなり少なく、東日本太平洋側と西日本日本海側で少なかった。北・東日本日本海側と沖縄・奄美では平年並だった。

     旬間日照時間:東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。一方、東日本日本海側で少なかった。北・西日本日本海側と北日本太平洋側では平年並だった。

    ※ 日本の天候のまとめに掲載している外向き長波放射量(OLR)偏差分布図は、2023年9月以降は米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)提供のBlended OLRを、2023年8月までは同センター提供のAVHRR OLRを用いて作成したものです。

極東循環場の特徴

      500hPa天気図:偏西風が平年よりも北を流れ、北日本からアリューシャンの南にかけて正偏差が顕著だった。このため、日本付近は暖かい空気に覆われるとともに、低気圧や前線の活動が平年より北に偏った。

      海面気圧と外向き長波放射量平年偏差:海面気圧は、太平洋高気圧が日本の東からはるか東にかけて強く、特に中旬には日本の南で強まり全国的に暖かい空気が流れ込んだ。外向き長波放射量偏差は、西太平洋の赤道域で負偏差となり対流活動が活発だった一方、インド洋熱帯域の南東部では正偏差で対流活動が不活発だった。

      850hPa気温:北日本を中心に正偏差となり、全国的に暖かい空気に覆われやすかった。

月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均500hPa高度・偏差分布図 月平均850hPa気温・偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量(OLR)偏差分布図
月平均海面更正気圧・偏差分布図 月平均外向き長波放射量・偏差分布図

    ※ 日本の天候のまとめに掲載している外向き長波放射量(OLR)偏差分布図は、2023年9月以降は米国海洋大気庁(NOAA)気候予測センター(CPC)提供のBlended OLRを、2023年8月までは同センター提供のAVHRR OLRを用いて作成したものです。

記録と台風

  • 月平均気温の高い記録
  • 稚内 北見枝幸* 雄武* 網走* 釧路 根室 広尾 大船渡 新庄 若松 秋田* 酒田 山形 仙台 石巻 福島 白河 小名浜 輪島 相川 新潟 金沢 伏木 富山 長野 高田 宇都宮 福井 高山 松本 諏訪 軽井沢 前橋 熊谷 水戸 敦賀 岐阜 名古屋 飯田 甲府 河口湖 秩父 館野 銚子 上野 津 伊良湖 浜松 御前崎 静岡 三島 東京 尾鷲 石廊崎 網代 横浜 館山 勝浦 大島 三宅島 千葉 四日市 日光 西郷 松江 境 米子 鳥取 豊岡 舞鶴 萩 浜田 津山 京都 彦根 下関* 広島 呉 福山 姫路 神戸 大阪 洲本 和歌山 潮岬 奈良 厳原 飯塚* 日田 大分 延岡 人吉 鹿児島 都城 宮崎 枕崎 屋久島 種子島* 牛深 松山 多度津 高松 宇和島 高知 徳島 宿毛 清水* 室戸岬 久米島 名護* 沖永良部* (*はタイ記録)

  • 月降水量の少ない記録
  • 屋久島 松山 多度津

  • 月間日照時間の多い記録
  • 久米島

  • 台風の発生(速報値、日本時間)
  • 第13号(5日) 第14号(30日)

  • 台風の接近(速報値)
  • 第11号(沖縄地方) 第12号(伊豆諸島・小笠原諸島) 第13号(沖縄地方、四国地方、近畿地方、東海地方、関東地方・甲信地方、伊豆諸島・小笠原諸島、北陸地方)

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