日本の月の天候 ------------------ 対象期間:
2016年(平成28年)6月の特徴
○西日本太平洋側では降水量はかなり多かった
期間後半は、西日本付近で梅雨前線の活動が活発となった影響で、西日本で大雨となり、各地で土砂災害や浸水害等が発生した。このため、月降水量は西日本太平洋側ではかなり多かった。
○北日本では降水量はかなり多く、北日本日本海側では日照時間は少なかった
北日本では、低気圧が通過しやすかったため、降水量はかなり多く、北日本日本海側では日照時間は少なかった。
○沖縄・奄美では気温はかなり高かった
沖縄・奄美では、晴れて日射が強かったことに加え、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、気温はかなり高かった。
概況

地域平均気温平年偏差の5日移動平均時系列図
期間前半は、梅雨前線は沖縄・奄美付近から本州南岸の間で南北に変動した。期間後半は、太平洋高気圧が日本の南から沖縄付近で強く、日本付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかったため、梅雨前線の活動は活発だった。期間後半は、梅雨前線は本州付近に停滞し、特に西日本で活動が活発化したため、月降水量は西日本太平洋側ではかなり多く、西日本日本海側では多かった。19日〜月末にかけて、西日本では広い範囲で大雨となり、19日0時から月末までの総雨量は、九州の広い範囲及び中国地方・四国地方の一部で300mmを超え、熊本県や宮崎県では1000mmを超えた所もあり、各地で土砂災害や浸水害等が発生した。
北日本では低気圧が通過しやすかったため、降水量はかなり多く、日照時間は、北日本日本海側では少なかった。東日本の降水量は平年並だったが、降水量が平年を下回り5月からの少雨の状態が続くところもあり、取水制限がとられる河川もあった。
一方、沖縄・奄美では、期間後半を中心に梅雨前線の南側に入ることが多く、太平洋高気圧に覆われやすかったため、降水量は少なく、日照時間は多かった。また、晴れて日射が強かったことに加え、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、気温はかなり高かった。
平均気温:沖縄・奄美ではかなり高く、東・西日本では高かった。北日本では平年並だった。
降水量:北日本、西日本太平洋側ではかなり多く、西日本日本海側では多かった。一方、沖縄・奄美では少なかった。東日本では平年並だった。
日照時間:北日本日本海側、西日本では少なく、東日本日本海側、奄美・沖縄では多かった。北・東日本太平洋側では平年並だった。
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2016年6月の地域平均気候表
※本文中の北・東・西日本の降水量・日照時間の特徴は、地域平均気候表における日本海側・太平洋側の階級に基づいて記述している。
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| 月平均気温平年偏差、月降水量平年比、月間日照時間平年比の分布図 | 地域平均旬降水量平年比、旬間日照時間平年比の経過図 |
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天候経過
上旬
北日本では、低気圧や寒気の影響で北海道地方を中心に降水量は多かった。東日本では、移動性高気圧に覆われることが多かったため、降水量は少なく、日照時間は多かった。沖縄・奄美では前線の影響で曇りや雨の日もあったが、梅雨前線の南側の高気圧に覆われて晴れる日もあったため、旬平均気温はかなり高くなった。梅雨前線が4〜5日にかけて本州の南岸まで北上し天気が崩れたため、九州南部、九州北部、四国、中国、近畿、東海の各地方は4日ごろ、関東甲信地方は5日ごろに梅雨入りした(速報値)。7日は前線の影響を受けて、西日本太平洋側を中心に局地的に大雨となった。
旬平均気温:沖縄・奄美ではかなり高かった。北・東・西日本では平年並だった。
旬降水量:北日本では多かった。一方、東日本太平洋側ではかなり少なく、東日本日本海側では少なかった。西日本、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間:北日本日本海側では少なかった。一方、北日本太平洋側、東日本、沖縄・奄美では多かった。西日本では平年並だった。
中旬
北日本では低気圧が通過することが多かったため、降水量はかなり多く、日照時間は少なかった。特に北日本太平洋側では、旬降水量が平年比270%となり、1961年の統計開始以来6月中旬としては最も多かった。太平洋高気圧が日本の南から沖縄付近で強く、日本付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかったため、東日本以西では、気温がかなり高くなった。梅雨前線は九州付近から関東の南にかけて停滞することが多く、西日本では降水量が多くなった。12日〜13日にかけては、前線上の低気圧が発達したため、東日本から沖縄・奄美にかけて大雨となった所もあり、北陸地方、東北地方では、13日ごろに梅雨入りした(速報値)。沖縄・奄美では、期間の前半は湿った空気の影響で曇りや雨の日が多かったが、後半は太平洋高気圧に覆われて晴れの日が多くなり、沖縄地方では16日ごろ、奄美地方では18日ごろに梅雨明けした(速報値)。
旬平均気温:東・西日本、沖縄・奄美ではかなり高く、北日本では高かった。
旬降水量:北日本ではかなり多く、西日本では多かった。東日本、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間:北日本、西日本太平洋側では少なかった。一方、沖縄・奄美では多かった。東日本、西日本日本海側では平年並だった。
下旬
太平洋高気圧が日本の南から沖縄付近で強く、本州付近には南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかったため、梅雨前線の活動は活発で西日本から東日本の南岸に停滞することが多かった。19日〜月末にかけては西日本で梅雨前線の活動が活発になり、西日本では広い範囲で大雨となった。19日0時から月末までの総雨量は、九州の広い範囲及び中国地方・四国地方の一部で300mmを超え、熊本県や宮崎県では1000mmを超えた所もあり、各地で土砂災害や浸水害等が発生した。特に、20日〜21日にかけて熊本県甲佐では1時間降水量150.0mm(観測史上1位の値更新、統計開始1976年)の猛烈な雨となった。北日本太平洋側でも低気圧が通過することが多かったため、降水量は多かった。旬の中頃には北海道では大雨となった所があった。一方、沖縄・奄美では、太平洋高気圧に覆われやすかったため、日照時間は多かった。また、晴れて日射が強かったことに加え、南から暖かい空気が流れ込みやすかったため、旬平均気温は平年差1.5℃となり、1961年の統計開始以来6月下旬としては最も高かった。
旬平均気温:沖縄・奄美ではかなり高かった。北・東・西日本では平年並だった。
旬降水量:西日本太平洋側ではかなり多く、北・東日本太平洋側、西日本日本海側では多かった。北・東日本日本海側、沖縄・奄美では平年並だった。
旬間日照時間:西日本では少なかった。一方、北・東日本日本海側、沖縄・奄美では多かった。北・東日本太平洋側では平年並だった。
極東循環場の特徴
500hPa高度:日本の南では高度が高く、太平洋高気圧は日本の南から沖縄付近への張り出しが強かった。一方、中国東北区から北日本では高度が低く、北日本では気圧の谷や低気圧の影響を受けやすかった。また、梅雨前線付近の本州南岸では南北の高度差が大きく、前線の活動は活発だった。
海面気圧と外向き長波放射量平年偏差:海面気圧は、日本付近から日本の南は正偏差で、太平洋高気圧は本州の南で強く、南から暖かく湿った空気が流れ込みやすかった。外向き長波放射量平年偏差は、インド洋から南シナ海付近で負偏差がみられ、この付近で対流活動が活発だった。一方、フィリピンの東から日本の南海上にかけては正偏差で、対流活動は不活発だった。 850hPa温度:日本付近は、東日本以北は負偏差、西日本以南は正偏差だった。特に沖縄・奄美付近では偏差の程度が大きかった。
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| 月平均500hPa高度・偏差分布図 | 月平均850hPa気温・偏差分布図 |
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| 月平均海面更正気圧・偏差分布図 | 月平均外向き長波放射量・偏差分布図 |
記録と台風
石垣島
北見枝幸 岩見沢 釧路 苫小牧 福山 高松
なし
九州南部、九州北部地方、四国地方、中国地方、近畿地方、東海地方(4日頃) 関東甲信地方(5日頃) 北陸地方、東北地方(13日頃)
沖縄地方(16日頃) 奄美地方(18日頃)






