長周期地震動による被害

日本で長周期地震動により被害があった主な事例

○平成15年(2003年) 十勝沖地震(M8.0)
2003年9月26日04時50分に発生した十勝沖地震(M8.0 最大震度6弱)では、長周期地震動により、震源から約250km離れた苫小牧市の石油コンビナートで、 スロッシング(石油タンク内の石油が揺動する現象)が発生し、浮き屋根が大きく揺動した結果、石油タンクの浮き屋根が沈没し、地震から2日後に 静電気が原因で火災が発生しました。

   【石油タンクでスロッシングが発生】 石油タンクのスロッシング

平成15年(2003年)十勝沖地震では震央から約250km離れた苫小牧市内で
長周期地震動により揺動した石油タンクの浮き屋根が沈没し、地震から
2日後に火災が発生(総務省消防研究センター提供)

○平成16年(2004年) 新潟県中越地震(M6.8)
2004年10月23日17時56分に発生した新潟県中越地震(M6.8 最大震度7)では、長周期地震動により、
震源から約200km離れた東京都内の高層ビル(最大震度3)でエレベーターのワイヤーが損傷する被害が発生しました。

○平成23年(2011年) 東北地方太平洋沖地震(M9.0)
2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0 最大震度7)では、長周期地震動により、
東京都内の高層ビルで大きな揺れを観測しました。低層階に比べて高層階で大きな揺れとなりました。

  【図 東京都内の同一ビルにおける低層階と高層階の被害状況】

低層階の揺れと高層階の揺れの違い

また、震源から約700km離れた大阪市(最大震度3)の高層ビルでエレベーター停止による閉じ込め事故、
内装材や防火扉が破損するなどの被害が発生しました。

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