海面水温・海流(日本海)

平成28年2月29日発表
日本海海洋気象センター

診断(2016年2月下旬)

  • 海面水温は、日本海中部・南部で平年より高い海域が縮小しました。
  • 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、隠岐の北からは東南東に流れ、東経135.5度付近からは北西に流れ、北緯37.5度付近からは北東に流れ、東経136度付近からは南東に流れています。佐渡島の西からは北北西に流れ、北緯40.5度付近からは東に流れて津軽沖に達しています。

日本海の海面水温平年差分布図(2月28日)
日本海の海面水温平年差分布図(2月28日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。日本海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

2月下旬の日本海は、平年では海面水温の変化が小さい時期ですが、冬型の気圧配置となり寒気の影響を受ける日が多く、日本海中部・南部で海面水温が平年より低下しました。その結果、日本海南部では海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年並の海域が拡大しました。また、日本海中部の東経134度以東にみられた平年よりかなり高い海域は縮小しました。日本海北部では平年並か平年より高い状態が続いています。

海面水温の今後の見通し

日本海の海面水温は、向こう1か月、東経134度以西では平年並か平年より低いでしょう。東経134度以東では平年並か平年より高いでしょう。

海流の実況

対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、隠岐の北からは東南東に流れ、東経135.5度付近からは北西に流れ、北緯37.5度付近からは北東に流れ、東経136度付近からは南東に流れています。佐渡島の西からは北北西に流れ、北緯40.5度付近からは東に流れて津軽沖に達しています。津軽沖からは北西に向かう流れと津軽海峡に向かう流れに分かれています。朝鮮半島東方では時計回りの流れがみられます。

対馬暖流の勢力は平年より強くなっています。

対馬暖流の勢力の今後の見通し

対馬暖流の勢力は、向こう1か月、平年より強いでしょう。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

対馬暖流の勢力について

  • 対馬暖流の勢力は、日本海における深さ100mの水温が10℃以上の海域の面積によって定義しています。1982〜2010年の29年間に出現した対馬暖流の勢力の指標の上位1/3以上を「平年より強い」、下位1/3以下を「平年より弱い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり強い(弱い)」としています。

日本海の深さ100mの水温分布図(2月28日)
日本海の深さ100mの水温分布図(2月28日)

この図の水温は速報値です。日本海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

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