海面水温・海流(北海道周辺海域)
平成30年12月20日発表
札幌管区気象台
診断(2018年12月中旬)
- 北海道周辺の海面水温は、引き続き平年より高い海域が広い範囲でみられますが、平年よりかなり高い海域は、ほぼみられなくなりました。
- 親潮の南限位置は、北緯40.5度、東経144度付近にあります。
- 親潮の面積は、平年より大きい状態が続いています。
- 津軽暖流の東端は、平年より西になりました。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(12月19日)
解説
海面水温
北海道周辺の海面水温は、引き続き平年より高い海域が広い範囲でみられますが、平年よりかなり高い海域は、ほぼみられなくなりました。 一方、太平洋の東経145度以西では、寒気や下層の冷水の影響により、海面水温が平年より低い海域が拡大し、平年より高い海域が縮小しました。
- 参考図:北海道周辺海域の海面水温分布図(12月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の10日間の海面水温変化量分布図(12月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ50mの海流分布図(12月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ100mの水温分布図(12月19日)
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、オホーツク海では平年並か平年より低く、日本海では平年並でしょう。
太平洋では、平年より高い見込みですが、襟裳岬沖以西では平年より低い海域がみられるでしょう。
海流の実況と見通し
2018年12月中旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 北緯40.5度、東経144度付近 北緯39.5度、東経143.5度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし なし その他の親潮系冷水の位置 北緯39.5度、東経144度付近 - 親潮の面積(※2) 平年より大きい 平年並 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年より西) - 日本の東のその他の顕著な現象 特にみられない - 日本海の海流 顕著な流れはみられない - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考図:北海道周辺海域の深さ50mの海流分布図(12月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ100mの水温分布図(12月19日)
- 参考図:親潮の面積の時系列図
- 参考図:東北周辺海域の深さ50mの海流分布図(12月19日)
- 参考図:東北周辺海域の深さ100mの水温分布図(12月19日)
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。