海面水温・海流(北海道周辺海域)
平成29年11月20日発表
札幌管区気象台
診断(2017年11月中旬)
- 北海道周辺の海面水温は、北海道西方では平年より高い海域が縮小しました。北海道東方、千島近海では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引続きみられます。
- 親潮の南限位置は、東経148度以東に後退しています。
- 親潮の面積は、平年より小さくなっています。
- 津軽暖流の東端は、平年並となっています。
- 檜山・津軽沖の北緯41.5度、東経139度付近と北緯43度、東経138.5度付近では、時計回りの流れがみられます。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(11月19日)
解説
海面水温
北海道周辺の海面水温は、北海道西方では寒気や強風の影響で、平年より高い海域が縮小し、檜山・津軽沖では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられなくなりました。北海道東方、千島近海では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引続きみられます。
- 参考図:北海道周辺海域の海面水温分布図(11月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の10日間の海面水温変化量分布図(11月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ50mの海流分布図(11月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ100mの水温分布図(11月19日)
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の今後の見通し
向こう1か月北海道周辺の海面水温は、オホーツク海は平年並か高く、北海道西方、太平洋では平年並か低いでしょう。
海流の実況と見通し
2017年11月中旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 東経148度以東に後退(北緯42.5度、東経148.5度付近) 東経 148 度以東に後退 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし なし その他の親潮系冷水の位置 北緯41.5度、東経144度付近、北緯41度、東経147度付近、北緯38.5度、東経145.5度付近 - 親潮の面積(※2) 平年より小さい 平年より小さいか、かなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143.5度付近(平年並) - 日本の東のその他の顕著な現象 特にみられない - 日本海の海流 対馬暖流は、北緯41度、東経139度付近から東に流れて津軽海峡に達している
檜山・津軽沖の北緯41.5度、東経139度付近と北緯43度、東経138.5度付近では時計回りの流れがみられる- (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考図:北海道周辺海域の深さ50mの海流分布図(11月19日)
- 参考図:北海道周辺海域の深さ100mの水温分布図(11月19日)
- 参考図:親潮の面積の時系列図
- 参考図:東北周辺海域の深さ50mの海流分布図(11月19日)
- 参考図:東北周辺海域の深さ100mの水温分布図(11月19日)
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。