海面水温・海流(北海道周辺海域)

平成29年1月20日発表
札幌管区気象台

診断(2017年1月中旬)

  • 北海道周辺の海面水温は、日高沖から三陸沖では平年よりかなり高い海域が引き続きみられます。一方、釧路沖や北海道東方、オホーツク海では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。日本海では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。
  • 親潮の南限位置は、北緯40度、東経145.5度付近にあります。
  • 親潮の面積は、平年並となっています。
  • 津軽暖流の東端は、平年並となっています。
  • 本州東方の北緯40.5度、東経144.5度付近に暖水渦がみられます。

北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(1月19日)
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(1月19日)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。 また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。北海道周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

北海道周辺の海面水温は、日高沖から三陸沖では暖水渦の影響で、平年よりかなり高い海域が引き続きみられます。

釧路沖の東経145度以東では親潮の影響で海面水温が平年よりかなり低い海域がみられます。

また、寒気の影響で、北海道東方やオホーツク海では、海面水温が平年よりかなり低い海域が引き続きみられます。

日本海では、海面水温が平年より高い海域が縮小し、平年より低い海域が拡大しました。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、日本海は平年並の見込みです。太平洋は、日高沖は平年より高く、釧路沖から北海道東方は平年より低いでしょう。オホーツク海は平年並か平年より高い見込みです。

海流の実況と見通し

2017年1月中旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1 北緯40度、東経145.5度付近 北緯38.5度、東経146.5度付近
親潮の沖合の分枝の南限位置(※1 なし なし
その他の親潮系冷水の位置 特にみられない
親潮の面積(※2 平年並 平年並か平年より小さい
津軽暖流の東端の経度(※3 東経143.5度付近(平年並)
日本の東のその他の顕著な現象 三陸沖の北緯40.5度、東経144.5度付近に暖水渦がみられる
日本海の海流 顕著な流れはみられない

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

このページのトップへ