海面水温・海流(北海道周辺海域)
平成27年9月10日発表
札幌管区気象台
診断(2015年9月上旬)
- 北海道周辺の海面水温は、釧路沖では平年より高い状態が続いています。網走沖と北海道西方では、海面水温が平年より高い海域がみられるようになりました。
- 親潮の面積は、平年よりかなり小さい状態が続いています。
- 親潮の南限位置は、北緯42度、東経148度付近にあります。
- 津軽暖流の東端は、平年並の位置にあります。
- 釧路沖の北緯41.5度、東経145.5度付近に暖水渦がみられます。
- 檜山沖では東経139度付近に、積丹半島の北では東経140度付近に、北向きの流れがみられます。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(9月9日)
解説
海面水温
北海道周辺の海面水温は、釧路沖では暖水渦の影響で平年より高い状態が続いています。
網走沖では平年より日射量が多く風が弱かった影響で、海面水温が平年より高い海域がみられるようになりました。
北海道西方では海面水温が平年より高い海域がみられるようになりました。津軽沖では平年より低い海域が縮小しました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、太平洋では平年並か平年より高いでしょう。オホーツク海では、平年より高いでしょう。日本海は、平年並の見込みです。
海流の実況と見通し
2015年9月上旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 北緯42度、東経148度付近 北緯42度、東経147度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし − その他の親潮系冷水の位置 北緯42.5度、東経144度付近、北緯40.5度、東経144.5度付近、および北緯39度、東経145.5度付近 − 親潮の面積(※2) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年並) − 日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯41.5度、東経145.5度付近に暖水渦がみられる − 日本海の海流 檜山沖では東経139 度付近に、積丹半島の北では東経140 度付近に、北向きの流れがみられる − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。