海面水温・海流(東北周辺海域)
平成30年7月31日発表
仙台管区気象台
診断(2018年7月下旬)
- 本州東方の海面水温は、平年より高い状態が続いています。日本海の海面水温は、平年よりかなり高くなりました。
- 親潮の南限位置は、東経148度以東に後退しました。親潮の面積は、平年よりかなり小さくなっています。
- 対馬暖流は、佐渡沖の北緯39度、東経138度付近から北東に流れて津軽海峡に達しています。
東北周辺海域の海面水温平年差分布図(7月30日)
解説
海面水温
本州東方の海面水温は、北緯40度以北では、平年より日射量が多かったため、平年より高い海域が拡大し、北緯40度以南では、平年より高い状態が続いています。
日本海の海面水温は、平年より風が弱く、日射量が多かったため、平年よりかなり高くなりました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、本州東方の海面水温は、平年より高いか、かなり高いでしょう。日本海の海面水温は、平年よりかなり高いでしょう。
海流の実況と見通し
2018年7月下旬の東北周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:東北周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 東経148度以東に後退(北緯41度、東経150度付近) 東経 148 度以東に後退 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし なし その他の親潮系冷水の位置 北緯42度、東経144.5度付近 - 親潮の面積(※2) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年並) - 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※4) 北緯37度付近(平年並)(経度は東経143.5度付近) - 日本の東のその他の顕著な現象 本州東方の北緯38度、東経143.5度付近に暖水渦が、釧路沖の北緯42度、東経147度付近に暖水域が、それぞれみられる - 日本海の海流 対馬暖流は、佐渡沖の北緯39度、東経138度付近から北東に流れて津軽海峡に達している - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。