海面水温・海流(東北周辺海域)
平成28年8月19日発表
仙台管区気象台
診断(2016年8月中旬)
- 本州東方の海面水温は、平年よりかなり高い海域が縮小しました。日本海の海面水温は、平年よりかなり高い状態が続いています。
- 親潮の南限位置は、東経148度以東に後退しています。親潮の面積は平年よりかなり小さい状態が続いています。
- 対馬暖流は、秋田沖の北緯39.5度、東経139度付近からは北西に流れ、北緯41度付近からは東に流れて、津軽海峡に達しています。
東北周辺海域の海面水温平年差分布図(8月18日)
解説
海面水温
本州東方の海面水温は、平年より高い状態が続いていますが、台風による強風の影響や寒気が入り込んだことにより、平年よりかなり高い海域が縮小しました。
日本海の海面水温は、平年よりかなり高い状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、東北周辺海域の海面水温は、平年より高いでしょう。
海流の実況と見通し
2016年8月中旬の東北周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:東北周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 東経148度以東に後退(北緯41度、東経149度付近) 東経148度以東に後退 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし なし その他の親潮系冷水の位置 北緯40.5度、東経143.5度付近 − 親潮の面積(※2) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年より西) − 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※4) 北緯37.5度付近(平年より北)(経度は東経143.5度付近) − 日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯42度、東経146.5度付近と、本州東方の北緯38.5度、東経144.5度付近に、暖水渦がそれぞれみられる − 日本海の海流 対馬暖流は、秋田沖の北緯39.5度、東経139度付近から北西に流れ、津軽沖の北緯41度付近からは東に流れて、津軽海峡に達している − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。