海面水温・海流(東北周辺海域)
平成27年9月18日発表
仙台管区気象台
診断(2015年9月中旬)
- 東北周辺海域の海面水温は、平年より低い状態が続いていますが、釧路沖と三陸沖では平年より高い海域がみられます。
- 親潮の南限位置は、東経148度以東に後退しました。親潮の面積は、平年よりかなり小さい状態が続いています。
- 対馬暖流は、秋田沖を北東に流れ、津軽沖に達しています。
東北周辺海域の海面水温平年差分布図(9月17日)
解説
海面水温
本州東方の海面水温は、平年より低い状態が続いていますが、三陸沖では平年より高い海域がみられるようになりました。また、釧路沖では、下層の暖水の影響で海面水温が平年より高い状態が続いています。
日本海の海面水温は、平年より低い状態が続いています。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、東北周辺海域の海面水温は平年並か平年より低いですが、釧路沖では平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況と見通し
2015年9月中旬の東北周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:東北周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1) 東経148度以東に後退(北緯41.5度、東経150.5度付近) 北緯41度、東経148度付近 親潮の沖合の分枝の南限位置(※1) なし − その他の親潮系冷水の位置 北緯41.5度、東経143.5度付近、北緯41度、東経144度付近、および北緯40度、東経145度付近 − 親潮の面積(※2) 平年よりかなり小さい 平年よりかなり小さい 津軽暖流の東端の経度(※3) 東経143度付近(平年並) − 日本の東の黒潮系暖水の北限緯度(※4) 北緯36.5度付近(平年より南)(経度は東経142度付近) − 日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯42度、東経145.5度付近および三陸沖の北緯39度、東経144度付近にそれぞれ暖水域がみられる − 日本海の海流 対馬暖流は、秋田沖を北東に流れ、津軽沖に達している − (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。