岩木山[いわきさん] Iwakisan【常時観測火山】
北緯40°39′21″ 東経140°18′11″ 標高1,625m (岩木山)(三角点) |
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![]() 岩木山全景 鰺ヶ沢町から 2009年11月30日 気象庁撮影 |
概要
安山岩の成層火山。 主成層火山は緩傾斜の裾野と急峻な山体上部とからなる。 頂上部に直径800mの破壊された火口があり、それを埋めて現在の岩木山山頂など2個の溶岩ドームを生じた。 西・南麓に3個の側火山があり、山頂部や山腹斜面に多数の爆裂火口がある。 山頂北東側の赤倉沢の馬蹄形火口は大規模な山体崩壊の跡で、北東山麓の岩屑なだれ堆積物には多数の流れ山地形がある。 有史以降の噴火は水蒸気噴火。 泥流を生じやすい。 北東約10㎞の一帯でしばしば地震群発。 構成岩石のSiO2 量は54.9~ 63.7 wt.%である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
1600年以前については噴火を網羅しきれておらず、歴史時代以前の活動については不明な点が多いが、山頂を構成する溶岩ドームは1万年より新しいと考えられる。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考。
- 岩木山 有史以降の火山活動
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
火山観測
気象庁では、地震計、傾斜計、空振計、GNSS、監視カメラを設置し、関係機関の協力の下、岩木山の火山活動の監視・観測を行っています。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
- 岩木山の噴火警戒レベル(PDF)
火山活動解説資料
- 岩木山の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。