火山災害から身を守る
もくじ
火山災害とは?
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はれぼるが伝えたい! ワンポイント! |
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Q. 火山が噴火してもマグマがゆっくり流れてくるだけだから、近づかなければ安全だよね? |
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A. 実はそれだけじゃないんだ! 火山が噴火すると、思っているより広い範囲で被害がでることもあるよ! |
もう少しだけくわしいお話 |
火山災害とは?
火山は時として大きな災害を引き起こします。
災害の要因となる主な火山現象には、大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流、溶岩流、小さな噴石や火山灰、火山ガス等があります。また、火山噴火により噴出された岩石や火山灰が堆積しているところに大雨が降ると、土石流や泥流が発生しやすくなります。
特に、火山噴火に伴い発生する大きな噴石、火砕流、融雪型火山泥流は、避難までの時間的猶予がほとんどなく、生命に対する危険性が高いため、防災対策上重要度の高い火山現象として位置付けられており、噴火警報や避難計画を活用した事前の避難が必要です。
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火山災害の種類
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はれぼるとまなぶ! 一問一答! |
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Q. 火山の災害には、どんな種類があるの? |
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A. 次のイラストを見て、どんなものがあるかのイメージをつかもう! |
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![]() (Yahoo!ニュース制作図解:商用利用不可・図解を分割編集しての使用不可) |
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「 主な火山災害 」のページに、
それぞれの災害を引き起こす火山現象の説明があるから、もっと詳しく知りたい人は読んでみてね! |
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過去の火山災害
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火山の災害にも、いろいろ種類があるんだね。初めて知ったよ。噴火を見たことないから想像できなかったけど、そんなことになるとは…。 |
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これまで日本で起きた噴火の事例をいくつか紹介するね。一度噴火が始まると、何ヶ月もの間噴火が続いたりすることがほとんどなんだ。 |
① 浅間山の噴火【1783年・群馬県/長野県】
1783年5月に始まった噴火は、8月5日頃まで約90日間活動しました。
火砕流がいくつも流出し、降灰が広範囲に広がったことで関東地方中部では昼間でも夜のように暗くなったと言われています。
また、大爆発とともに火砕流・岩屑なだれが発生し鎌原(かんばら)村を埋没させたり、溶岩流の一部が大量の地下水や沼の水を取り込んで泥流に変わることで吾妻川を決壊させ、多量の水が利根川まで達することで大規模な洪水も起こしました。
この噴火は「天明の大噴火」と呼ばれています。
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浅間山(群馬県/長野県)
噴火の例(2004年)
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② 雲仙岳(普賢岳)の噴火【1792年・長崎県】
1792年2月、普賢岳の山頂付近から噴火が始まり、3月1日に穴迫谷から溶岩を流出、22日には蜂の窪からも噴煙、溶岩が流出し、溶岩流の全長は2.7kmに達しました。
そして同年5月21日、強い地震と同時に眉山(当時前山)が大崩壊を起こし、大量の岩屑(がんせつ)なだれが有明海に流れ入り、大津波が発生し約15,000人の被害がでました。(島原大変肥後迷惑)
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③ 桜島の噴火【1914~15年・鹿児島県】
1914年の大正の大噴火は、1月12日、桜島の西側と南東側の中腹から始まり、翌13日にかけて黒煙・火山雷・空振などが特に顕著に発生していました。
南東方向の溶岩流は脇、有村など埋没した後、瀬戸海峡を閉じふさいだほか、火山灰は遠く東北地方の仙台にも達しました。
また、このとき強い地震も発生し、12日には鹿児島市でも地震による大きな被害が出ました。
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黒神埋没鳥居 (鹿児島県)
1914年の桜島の噴火により、
3mの高さがあった鳥居が埋没した。
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④ 十勝岳の噴火【1926~28年・北海道】
1926年2月頃から小規模な噴火が発生し5月に大爆発を起こし中央火口丘のほぼ半分が破壊され、熱い岩屑(がんせつ)なだれが積雪を溶かして大規模な泥流が発生しました。
村を襲ったこの泥流は、25kmの距離を25分で流れたと言われており、速度は約60km/hにもなります。
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十勝岳(北海道)
融雪型火山泥流(上富良野町 提供)
1926年5月24日撮影
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⑤ 有珠山の噴火【2000年~01年・北海道】
2000年3月31日に西山西麓で噴火が始まり、その後、4月1日には金比羅山でも噴火が発生しました。最大で周辺住民15,000人が避難生活を強いられましたが、事前の避難が徹底していたため、一人の犠牲者も出ませんでした。
噴火活動は5月以降次第に低下しましたが、火山活動は2001年9月まで続きました。
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有珠山 (北海道)
2000年の火山泥流の様子
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⑥ 御嶽山の噴火【2014年・長野県/岐阜県】
2014年9月27日に山頂で噴火が発生し、火砕流が火口列から南西方向に約2.5km、北西方向に約1.5km流れ下りました。
また、大きな噴石が山頂火口列から約1kmの範囲に飛散し、噴煙が火口縁から推定約7,000mの高さまで上がりました。
その後も、火山灰を噴出する噴火が、10月10日頃まで続きました。
この噴火により、死者・行方不明者合わせて63名の被害がでました。
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御嶽山(長野県/岐阜県)
火砕流(2014年9月27日)
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(そのほかの火山災害については、 過去に発生した火山災害 のページで確認できます。) |
火山災害から身を守ろう
1.火山災害から身を守るためには…
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身を守ろうと言っても、噴火っていつ起こるか分からないよね? |
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気象庁で24時間365日ずっと観測している火山はあるけど、いつ、どのくらいの噴火が起こるかを事前にピタリと当てるのはとっても難しいんだ。 |
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そうだよね。噴火の前に自分にできることってなにかあるかなぁ…。 |
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いい心構えだね。火山災害は、①普段からの備え や、②事前の速やかな避難 が重要なんだ。具体的には、次の4つがすごく大切になるんだよ。 |
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特に火山の近くに住んでいる人は、地元の市町村が作っている「火山防災マップ」を今すぐ確認しよう! ぼるけんとのお約束だよ! |
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実は登山にも興味があるんだけど、火山を登るときに特に気をつけることってあるかな? |
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万が一の噴火はもちろん、火山は岩場も多いし、登山用ヘルメットを持っていこう。 「 火山への登山のしおり 」や「 火山登山者向けの情報提供ページ 」も事前にチェックしておこう! |
2.噴火警戒レベルとは?
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「噴火警戒レベル」を簡単に説明してよ。 |
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「噴火警戒レベル」は、各火山ごとに設定されていて、どこまで危ないか(警戒が必要な範囲)、何をしたらよいか(とるべき防災対策)を、火山活動に応じて5段階で発表するものだよ。 |
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![]() (Yahoo!ニュース制作図解:商用利用不可・図解を分割編集しての使用不可)
(より詳しい説明は、 噴火警戒レベルの説明 のページで確認できます)
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各レベルのバナーをクリックすると、それぞれの「噴火警戒レベル」で、住民や登山者が何をしたらよいかがわかるよ! |
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3.気象庁の発表する火山の情報(噴火警報 など)
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Q. 「噴火警報」とかが、気象庁の発表する火山の情報なの? |
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A. その通り! 気象庁では「噴火警報」以外にもいろいろな火山の情報を出しているよ。 |
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ここでは、4つの情報を紹介するよ。 |
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( 他にも、船や飛行機、自治体で防災関係の仕事をしている人などに向けた情報もあります)
(「 火山に関する情報や資料の解説の説明 」のページで、より詳しい情報の解説を確認できます)
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このような火山の情報を手に入れる方法には、 |
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今の火山の情報を見たいときは、どうしたらいいの? |
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「 各火山の活動状況 」のページ |