伊豆鳥島[いずとりしま] Izu-Torishima


北緯 30°29′02″ 東経 140°18′11″ 標高 394m (硫黄山)(標高点)
伊豆鳥島地図
伊豆鳥島写真

伊豆鳥島 南東上空から 2002年 8月 12日 海上保安庁撮影



概要

 直径2.7kmのほぼ円形の二重式火山島。島の北方の海底には鳥島カルデラと呼ばれる海底火山が存在し、伊豆鳥島はその海底カルデラの南縁部に位置している。
 伊豆鳥島は第四紀に活発に活動しており、玄武岩質の溶岩流と火砕物が幾重にも成層して島の主要部を形成したあと、デイサイト質のマグマによる爆発的な噴火が生じて山頂部に直径1.5kmのカルデラ火口が生じた。その後玄武岩~安山岩質のマグマ活動により2つの中央火口丘が生じている。構成岩石のSiO2量は46.8~74.8wt.%である。
 1902年には、島の南方海中、頂上部、北海岸で強い爆発的噴火を起こした。カルデラ中央にあった円錐状火口丘の子持山の西側に大きな爆裂火口が生じ、その北北東側の千歳浦沿いに住んでいた125名の島民が全員犠牲となった。
 1939年には子持山北側に中央火口丘の硫黄山が形成され、北方の千歳浦・兵庫浦へ溶岩が流下した。このときは爆発的な噴火がなく、犠牲者はでなかった。その後は、噴火に至らぬまでも活発な地震活動や海岸での変色域が記録されている。1965年11月の群発地震で気象観測所が閉鎖されてからは無人島になっている。
 1998年および2002年に硫黄山で噴火活動があった。



噴火活動史

 各火山について、地質学的な研究によってわかっている有史以降の火山活動を記載した。


「概要」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版)(気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付している。詳しくは有史以降の火山活動についてを参照のこと。



噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報



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