鳥海山 有史以降の火山活動

有史以降の火山活動(▲は噴火年を示す)

年代 現象 活動経過・被害状況等
▲708~15(和銅元~7)年 水蒸気噴火 噴火場所は新山付近。
▲810~23(弘仁元~14)年 水蒸気噴火 噴火場所は新山付近。
▲830(天長7)年 水蒸気噴火?(泥流発生) 1月。降下火砕物?泥流。
噴火場所は新山付近。
▲871(貞観13)年 中規模:水蒸気噴火→マグマ噴火 火砕物降下→溶岩流。噴火場所は新山付近。
5月1日~。泥流が流下、川の水が青黒く変色して氾濫、堤防が崩壊、魚類多数死ぬ。
マグマ噴出量は0.025 DRE km3。(VEI2)
▲939(天慶2)年 水蒸気噴火 5月。
噴火場所は新山付近。
▲1659~63 (万治2~寛文3)年 水蒸気噴火 4月~。噴火場所は新山付近。
稲作に被害。
▲1740~47(元文5~延亨4)年 水蒸気噴火 6月~。噴火場所は新山付近。
荒神ヶ岳の南東側山腹火口から噴煙多量。硫黄化合物が北側の川に流入し、水田・川魚に被害。噴火数年間続く。
▲1800~04(寛政12~文化元)年 水蒸気噴火→マグマ噴火、(泥流発生) 火砕物降下→溶岩ドーム、泥流。噴火場所は新山付近。
新火口丘生成。活動は1800年冬から始まり、1801年3月頃から噴煙絶えず、8月下旬に噴火は最も激しくなり荒神ヶ岳付近で爆発、噴石、灰を噴出し、新山(享和岳)を形成。登山者8名噴石で死亡。
マグマ噴出量は0.0035 DRE km3
1804(文化元)年 地震 7月10日「象潟(きさかた)地震」。西山麓の由利・飽海・田川郡で死者333名、倒壊家屋5500余棟、土地隆起、津波。
▲1821(文政4)年 水蒸気噴火 5月23日。噴火場所は新山・七高山付近。
▲1834(天保5)年 水蒸気噴火 7月9日。噴火場所は新山付近。
川魚等に被害。
▲1974(昭和49)年 小規模:水蒸気噴火,(泥流発生) 2~5月。火砕物降下、泥流。噴火場所は新山付近。
前年12月、火山性地震の発生始まる。1月、噴気が発見される。2月下旬、鳴動。
3月1日新山の東側火口で噴火し、噴煙、降灰(水蒸気噴火)。6日に泥流。4月8日から新山西側及び荒神ヶ岳の割れ目から噴煙。4月24日に黒煙と泥流。4月28日に北方約30kmまで降灰。5月8日の灰色噴煙を最後に以後は弱い噴気となる。(VEI1)
1987(昭和62)年 地震群発 7月11日南東約5kmで地震(M3.2)、11月25日~12月1日北西15kmの象潟(きさかた)で地震群発。

日本活火山総覧(第4版)(気象庁編,2013)による。
噴火イベントの年代、噴火場所、噴火様式等については、(国研)産業技術総合研究所の活火山データベース(工藤・星住, 2006)を参考に、文献の追記を行った。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量(単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が既知である場合については、産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数)も付加している。詳しくはこちらを参照のこと。



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