羊蹄山(ようていざん) Yoteizan
北緯42°49′36″ 東経140°48′41″ 標高1,898m (蝦夷富士)(標高点) |
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![]() 羊蹄山全景 北西側から 2022 年 9 月 27 日 気象庁撮影 |
概要
羊蹄山は北海道南西部に位置する標高1898mの円錐形の成層火山で、山頂には直径700mの火口、山体西北西斜面には北山火口をはじめとする側火口、山麓には富士見火砕丘をはじめとする火砕丘が分布する。火山体の東、北、西部は尻別川が作る標高180~270mの沖積面に囲まれる。羊蹄山の活動は、約5~6万年前から開始し、活発に軽石や火山灰、溶岩流、火砕流を繰り返し噴出してきた。活動は大きく2期に分けられ、4万年前までに古羊蹄山が形成され、その山体の大規模崩壊の後、新羊蹄山の活動が開始した。最新期は更新世末までは側火山の活動が中心であったが、過去1万年以降では山頂火口の活動が中心となっている。現在、噴気活動は認められない。構成岩石のSiO2量は54.2~65.9 wt.% である。
噴火活動史
各火山について、地質学的な研究によってわかっている過去1万年の火山活動史を記載した。また、過去1万年間の噴火活動と有史以降の火山活動とに分けて記載した。
- 過去1万年間の噴火活動
完新世の中頃から数1000年にわたり、山頂を中心に断続的に噴火活動があった。約4000年前の噴火による溶岩流は、現在の倶知安町市街の一部まで到達している。最後の噴火は約2500年前の山頂噴火である。
- 羊蹄山 有史以降の火山活動
記録に残る火山活動はない。
「概要」、「過去1万年間の噴火活動」、「有史以降の火山活動」については日本活火山総覧(第4版) (気象庁編、2013)及び最近の観測成果による。
なお、噴出物量については、降下火砕物、火砕流、火砕サージ、溶岩流、溶岩ドーム等を加えた重量 (単位は「ton」)またはマグマ噴出量(DRE km3)で記載している。また、噴出物量が 既知である場合については、(国研)産業技術総合研究所作成の活火山データベースから参照し、VEI(火山爆発指数) も付している。詳しくはこちらを参照のこと。
噴火警報・予報、火山の状況に関する解説情報
火山活動解説資料
- 羊蹄山の火山活動解説資料
気象庁が実施した火山観測データの解析結果や、火山活動の診断結果を掲載します。毎月1回、上旬に公表します。