オホーツク海の海氷分布(年概況)

令和4年6月30日 気象庁発表
(次回発表予定 令和5年6月30日)

診断概要(2021/2022年)

トピック

オホーツク海の最大海氷域面積は、1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値でした。

2021/2022年海氷期の概要

オホーツク海では、気温が平年より高く経過し、また、付近を低気圧が通過または停滞することが多く、特にサハリン東岸で海氷が西に吹き寄せられたことにより、海氷域の拡大が進みませんでした。 このため、オホーツク海全域の海氷域面積は、12月後半を除きシーズンを通して平年より小さく経過しました(図1)。
当シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、3月5日に記録した80.68万平方キロメートルで、1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値でした。
一方、オホーツク海南部の海氷域は平年と同程度の広がりとなりました。北海道オホーツク海沿岸への流氷の到来は、網走で流氷初日、流氷接岸初日がともに平年並となりました。稚内と釧路では流氷は観測されませんでした。釧路では5年連続で流氷は観測されていません。
なお、海氷分布状況の詳細については、オホーツク海の海氷分布図(2021年11月~2022年7月)を参照して下さい。
オホーツク海の海氷域面積(2021年11月~2022年7月)
年別経過図の凡例

図1 オホーツク海の海氷域面積(2021年11月~2022年7月)


表1 流氷に関する現象の初日一覧表(2021年12月~2022年5月)
地点 流氷初日 流氷接岸初日
稚内 --- ---
網走 1.24 (+2) 2.3 (-1)
釧路 --- ---
( +n )
平年(1991~2020年の平均値)との差。平年よりも n 日遅い
( –n )
平年(1991~2020年の平均値)との差。平年よりも n 日早い
  –––
現象が発生しなかった

1. オホーツク海の海氷状況

2021年10月

10月中旬にシェリホフ湾で結氷が始まりました。

2021年11月

11月上旬にオホーツク海北岸、シャンタル諸島付近、間宮海峡、及びサハリン東岸で、それぞれ結氷が始まりました。

2021年12月

12月中旬にテルペニヤ湾で結氷が始まりました。オホーツク海では例年結氷が始まる10月下旬以降、おおむね気温が平年より高く経過したため海氷域の拡大が進まず、海氷域面積は12月前半までおおむね平年より小さく経過しました。12月後半に強い寒気の吹き出しがあり、海氷域面積は平年並となりました。

2022年1月

オホーツク海では1月に入りおおむね全域で気温が平年より高く経過し、また、1月中旬には低気圧の影響によりサハリン東岸にある海氷が海岸に吹き寄せられたことにより、海氷域の拡大が進まず、オホーツク海全域の海氷域面積は1月初めを除き平年より小さく経過しました。

2022年2月

月を通してオホーツク海全域で気温が平年より高く経過し、また、2月上旬から中旬にかけてはオホーツク海付近を低気圧が通過または停滞する日が多く、低気圧の北側の東風により海氷が西に吹き寄せられました。このため、海氷域の拡大が進まず、オホーツク海全域の海氷域面積は、2月を通して平年より小さく経過しました。

2022年3月

2月から引き続き、月を通してオホーツク海全域で気温が平年より高く経過したため、サハリン東岸付近の海氷域の拡大が進まず、オホーツク海全域の海氷域面積は3月を通して平年より小さく経過しました。
今シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、3月5日に記録した80.68万平方キロメートルで、最大海氷域面積としては1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値でした。

2022年4月

3月から引き続き海氷の融解が進み、オホーツク海全域の海氷域面積は4月を通して平年より小さく経過しました。

2022年5月

4月から引き続き海氷の融解が進み、オホーツク海全域の海氷域面積は5月上旬から中旬にかけては過去最小水準で経過しました。オホーツク海北部では気温が平年より低く経過したため、5月中旬以降は海氷の融解が緩やかになり、オホーツク海全域の海氷域面積は月の終わりには平年並になりました。

2022年6・7月(8月10日追記)

6月中旬にサハリン東海上の海氷、7月中旬にシャンタル諸島付近の海氷は、すべて融解しました。


2. 北海道オホーツク海沿岸の海氷状況

2021年12月

サハリン東岸の海氷域は12月前半まで平年より遅く南下していましたが、12月後半に強い寒気を伴う北風の影響を受けて急速に南下し、12月31日時点の海氷域の南端は平年より南の北緯45.5度付近となりました。

2022年1月

オホーツク海南部では、1月上旬に冬型の気圧配置により北風の吹く日が多かったため、海氷域の南下が進みました。その後、低気圧が北海道付近を通過した影響で海氷は西に流され、1月中旬に猿払村から雄武町にかけての海岸の一部で接岸しました。海氷は接岸する範囲を広げつつ東進し、網走では平年より2日遅い1月24日に流氷初日となりました。1月末には海氷の一部が根室海峡に流入しました。

2022年2月

2月上旬は冬型の気圧配置により北風や西風の日が多く、海氷はサロマ湖より東の海岸で接岸し、網走では平年より1日早い2月3日に流氷接岸初日となりました。2月中旬以降は低気圧の接近や通過により北風や東風の日が多く、海氷は北海道オホーツク海沿岸の広い範囲で接岸しましたが、2月末には西風により海氷が海岸から離れる所が多くなりました。
海氷は2月上旬以降、国後水道から太平洋へ流出し、2月中旬以降は根室海峡からも流出しました。また、海氷は宗谷海峡に断続的に流入し、2月中旬は一時的に日本海へ流出しました。

2022年3月

3月上旬は西風の吹く日が多く、北海道オホーツク海沿岸の海氷は知床半島周辺を除き沖合に離れました。中旬後半には発達した低気圧が北海道付近を通過した影響で、海氷は再び海岸に近づき、北海道オホーツク海側の海岸の所々で接岸しましたが、下旬には沖合に離れ、融解が急速に進みました。
3月中旬には海氷の一部が宗谷海峡に流入しましたが一時的でした。また、海氷の太平洋への流出は3月末に終息しました。

2022年4月

オホーツク海南部の海氷は融解が進み、北緯46度以南の海氷は4月中旬にはすべて融解しました。

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