オホーツク海の海氷分布(年概況)
令和8年6月30日 気象庁発表
(次回発表予定 令和9年6月30日)
診断概要(2025/2026年)
トピック
オホーツク海の最大海氷域面積は1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値でした。
海氷域面積は12月以降シーズンを通して平年より小さく経過し、特に1月20日と、2月28日から5月10日にかけては4月30日を除き、過去最小となりました。
2025/2026年海氷期の概要
オホーツク海はシーズンを通して寒気の影響を受けにくく、北部を中心に海氷域の拡大が進みませんでした。また、1月中旬には発達した低気圧の影響で海氷が岸へ吹き寄せられたことにより、海氷域面積が一時的に減少しました。一方、オホーツク海南部の海氷は2月まで平年と同程度の広がりでした。3月以降は、低気圧の影響で南から暖気の流入が続いたこと、また、海氷が岸へ吹き寄せられたことにより(2026年3月の天候)、オホーツク海全域で海氷の融解や海氷域の縮小が進みました。このため、オホーツク海全域の海氷域面積は、12月以降シーズンを通して平年より小さく経過し、特に1月20日と、2月28日から5月10日にかけては4月30日を除き、過去最小となりました。(図1)。
当シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、2月15日に記録した75.84万平方キロメートルで、1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値となりました。
北海道オホーツク海沿岸への流氷の到来はおおむね平年並で、1月下旬には北海道オホーツク海沿岸の所々で接岸しました。2月下旬以降は海岸から離れるところが多くなり、海氷の融解が進みましたが、3月中旬にはサハリン東岸から連なる海氷域が南下し、広い範囲で再び接岸しました。海氷の後退は平年に比べて遅く、紋別から知床半島にかけての沿岸や沖合では4月中旬まで小規模な海氷が見られました。
なお、海氷分布状況の詳細については、オホーツク海の海氷分布図(2025年11月~2026年7月)を参照してください。
備考
6月以降の状況については、オホーツク海の海氷が全て融解した後に記載します。
1. オホーツク海の海氷状況
2025年10月
10月中旬にシェリホフ湾、10月下旬にオホーツク海北岸で結氷が始まりました。
2025年11月
11月上旬に間宮海峡、シャンタル諸島周辺で結氷が始まりました。
2025年12月
12月上旬にサハリン東岸、テルペニヤ湾で結氷が始まりました。
12月のオホーツク海は寒気の影響を受けにくく、おおむね全域で気温が平年より高く経過しました。このため、北部を中心に海氷域の拡大が進まず、オホーツク海全域の海氷域面積は月を通して平年より小さく経過しました。
一方、サハリン東岸の海氷域は平年と同程度の広がりとなりました。海氷域の南下はおおむね平年並でしたが、月末は低気圧の通過の影響を受け、南端は12月31日時点で平年より南の北緯46.4度付近となりました。
2026年1月
1月のオホーツク海は寒気の影響を受けにくく、北部を中心に気温が平年より高く経過したため、海氷域の拡大が進みませんでした。また、1月中旬には発達した低気圧の影響でオホーツク海北西部を中心に海氷が岸へ吹き寄せられたことにより、海氷域面積が一時的に減少しました。オホーツク海全域の海氷域面積は、1月を通して平年より小さく、特に1月中旬以降は過去最小水準で経過しました。
2026年2月
前月に引き続き寒気の影響を受けにくく、また低気圧がオホーツク海上空に留まり、南から暖気の流入が続いたことにより、オホーツク海北部、中部で平年に比べて海氷域の拡大が進みませんでした。一方、オホーツク海南部では平年と同程度の広がりとなりました。オホーツク海全域の海氷域面積は、引き続き2月を通して平年より小さく経過しました。海氷域面積は2月中旬に減少に転じ、月末には同時期としては1971年の統計開始以来最小となりました。
今シーズンのオホーツク海の最大海氷域面積は、2月15日に記録した75.84万平方キロメートルで、1970/1971年の統計開始以降2番目に小さい値となりました。
2026年3月
前月に引き続き寒気の影響を受けにくく、低気圧がオホーツク海をゆっくりと通過し、南から暖気の流入が続いたこと、また、低気圧の影響により海氷が岸に吹き寄せられたことにより、海氷の融解や海氷域の縮小が進みました。3月下旬は、オホーツク海北西部やサハリン東岸でそれぞれ南風や西風により海氷域が拡大しましたが、オホーツク海北部沿岸やシェリホフ湾では海氷の融解や海氷域の縮小が進みました。
オホーツク海全域の海氷域面積は、月を通して1971年の統計開始以来最小で経過しました。
2026年4月
4月前半は前月から引き続き全域で気温が平年より高く経過し、海氷の融解が進みましたが、後半は寒気の影響により海氷の融解が緩やかになりました。
オホーツク海全域の海氷域面積は、月を通して平年より小さく、4月末を除き、1971年の統計開始以来最小で経過しました。
2026年5月
オホーツク海全域の海氷域面積は、前月に引き続き月を通して平年より小さく経過し、特に5月上旬は1971年の統計開始以来最小で経過しました。
サハリン東岸の海氷域の南端は5月下旬前半まで北緯48度付近に留まりましたが、下旬に南から暖気が流入したことで海氷の融解が進み、月末には北緯52度付近まで後退しました。
2. 北海道オホーツク海沿岸の海氷状況
2026年1月
サハリン東岸の海氷域の南下は、1月上旬までほぼ平年並で、1月中旬には停滞した時期があったものの、その後、低気圧の通過の影響を受けて南下が進み、1月下旬には北海道オホーツク海沿岸の所々で接岸しました。
また、1月下旬には海氷の一部が宗谷海峡と根室海峡に流入しました。
2026年2月
オホーツク海南部では低気圧が頻繁に通過し、北風の吹く日が少なかったため、海氷は沿岸の所々で離岸と接岸を繰り返しながら東進し、2月下旬には北海道オホーツク海側の海岸から離れるところが多くなりました。また、2月下旬は南から暖気の流入が続いたため、海氷の融解が進みました。
2月上旬以降、海氷の一部は国後水道から太平洋へ流出しました。宗谷海峡では、2月中旬に海氷の一部が日本海へ流出しましたが、一時的でした。
2026年3月
北海道オホーツク海沿岸の海氷は、3月上旬には大部分が岸から遠ざかり、融解が見られましたが、中旬には低気圧の通過に伴って北風が続いたことにより、サハリン東岸から連なる海氷域が南下し、北海道オホーツク海沿岸の広い範囲で再び接岸しました。3月下旬には南から暖気の流入が続いたため、海氷は融解しながら海岸から離れる所が多くなりましたが、平年に比べて後退は遅く、3月末まで海氷は北海道オホーツク海側の沖合に広がり、また、小規模な海氷の接岸が見られました。
海氷の一部は月を通して国後水道から太平洋へ流出しましたが、根室海峡からの流出は一時的でした。
2026年4月
北海道オホーツク海沿岸の海氷は融解が急速に進み、4月中旬には大部分が融解しましたが、紋別から知床半島にかけての沿岸や沖合では小規模な海氷が見られました。4月下旬には北海道周辺の海氷はすべて融解し、海氷域の南端は北緯48度付近まで後退しました。
海氷の太平洋への流出は4月はじめに終息しました。

