海面水温・海流(北海道周辺海域)

令和5年3月20日 札幌管区気象台発表

診断(2023年3月中旬)

  • 日本海では、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます。
  • 太平洋では、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます。
  • 親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置は、北緯41度、東経143度付近、沖合の分枝の南限位置は、北緯40度、東経146.5度付近にあります。
  • 親潮の面積は、平年より小さくなっています。
  • 釧路沖の北緯42度、東経145.5度付近に暖水渦がみられます。
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(3月19日) 北海道周辺海域の深さ100mの水温分布図(3月19日)
北海道周辺海域の海面水温平年差分布図(左図)と深さ100mの水温分布図(右図)(3月19日)

左図は海面水温の平年値(1991~2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。 また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。 右図は深さ100mの水温分布を示しています。 各図は、図の右にあるスケールと同じ色で色分けされています。

これらの図は速報値で作成しています。北海道周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。

解説

海面水温

日本海では、暖かい空気の影響で、海面水温が平年より高い海域が拡大し、平年よりかなり高い海域もみられます。

太平洋では、下層の暖水の影響で、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます。

海面水温の今後の見通し

向こう1か月、北海道周辺の海面水温は、日本海では、平年より高いか、かなり高いでしょう。太平洋では、平年よりかなり高いでしょう。

海流の実況と見通し

2023年3月中旬の北海道周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。

表:北海道周辺海域の海流の実況と見通し
海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注)
親潮の沿岸寄りの分枝の南限位置(※1 北緯41度、東経143度付近 北緯40度、東経146.5度付近
親潮の沖合の分枝の南限位置(※1 北緯40度、東経146.5度付近 なし
親潮の面積(※2 平年より小さい 平年より小さいか、かなり小さい
日本の東のその他の顕著な現象 釧路沖の北緯42度、東経145.5度付近に暖水渦がみられる

(注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。

(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。


海面水温の診断にあたって

  • 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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