海面水温・海流(近畿・中国・四国周辺海域)
令和3年6月18日 大阪管区気象台発表
診断(2021年6月中旬)
- 日本海では、山陰沖西部と若狭湾沖で平年より高い海域がみられ、山陰沖東部では、平年より低い海域がみられるようになりました。
- 太平洋では、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます。
- 黒潮は大蛇行しています。
- 黒潮は足摺岬、室戸岬および潮岬で離岸して流れています。
- 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、北緯36度、東経132度付近から東に流れ、隠岐付近の東経133度付近から時計回りに流れ、若狭湾沖の北緯36度、東経135度付近から北東に流れています。
近畿・中国・四国周辺海域の海面水温平年差分布図(6月17日)
海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。
この図の海面水温平年差は速報値です。近畿・中国・四国周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。
解説
海面水温
日本海では、山陰沖西部と若狭湾沖で平年より高い海域がみられ、山陰沖東部では、平年より低い海域がみられるようになりました。
太平洋では、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられ、平年より低い海域は縮小しました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、近畿・中国・四国周辺の海面水温は、平年並か平年より高いでしょう。
海流の実況と見通し
2021年6月中旬の近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:近畿・中国・四国周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 足摺岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 接岸する 室戸岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸 潮岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸 近畿・四国周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない - 日本海の海流 対馬暖流は、山陰沖西部を北東に流れ、北緯36度、東経132度付近から東に流れ、隠岐付近の東経133度付近から時計回りに流れ、若狭湾沖の北緯36度、東経135度付近から北東に流れている - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。