海面水温・海流(九州・山口県周辺海域)
令和4年8月19日 福岡管区気象台発表
診断(2022年8月中旬)
- 東シナ海、奄美群島の東では、引き続き海面水温が平年より高く、東シナ海南部、奄美群島の東では、広い範囲で平年よりかなり高くなっています。
- 九州の東では、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。
- 黒潮は、都井岬では離岸して流れています。


左図は海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。内湾域等は、薄い灰色で示しています。
右図は深さ50mの海流分布図で、海洋大循環モデルとデータ同化による算出結果を示しています。 0.2ノット(1ノット≒0.5m/s、図ではktと表記しています。)以上の流れの向きを矢印で示しています。流速は、図の右にあるスケールを参照してください。
これらの図は速報値で作成しています。九州・山口県周辺海域のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。
解説
海面水温
東シナ海、奄美群島の東では、引き続き海面水温が平年より高く、東シナ海南部、奄美群島の東では、広い範囲で平年よりかなり高くなっています。
九州の東では、平年より風が強かったため、海面水温が平年よりかなり高い海域が縮小しました。
海面水温の今後の見通し
向こう1か月、九州・山口県周辺海域の海面水温は、平年より高いか、かなり高いでしょう。
海流の実況と見通し
2022年8月中旬の九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通しは、表のとおりです。
表:九州・山口県周辺海域の海流の実況と見通し 海域・項目 実況 向こう1か月の見通し(注) 都井岬での黒潮の離岸・接岸(※1) 離岸 離岸と接岸を繰り返す 九州・山口県周辺海域のその他の顕著な現象 特にみられない - (注)『 − 』は、海面水温・海流1か月予報に記載がない項目です。
(※)が付いている項目の見方については、「海流の診断の見方」のページもあわせてご参照ください。
- 参考図:九州・山口県周辺海域の深さ100mの水温分布図(8月18日)
- 参考図:九州・山口県周辺海域の深さ200mの水温分布図(8月18日)
- 参考図:九州・山口県周辺海域の深さ400mの水温分布図(8月18日)
- 参考情報:暖水渦・冷水渦
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。