彦根地方気象台のホームページをご利用いただきありがとうございます。気象台長の野村武司です。
7月21日に大阪管区気象台は、「近畿地方は、7月21日ごろに梅雨明けしたと見られる」と発表しました。
滋賀県内における今年の梅雨期間の降水量は、平年の1.5倍前後で特に彦根では平年の2倍を超える大雨となり、県内全域で地盤の緩んだ状態が長い期間続きました。7月1日には、伊吹山麓の米原市伊吹地区で土砂災害の発生により民家が被害を受け、現在も復旧作業が続けられています。被災された方には、お見舞い申し上げます。
さて、これからの時期は太平洋高気圧が日本付近に張り出し、局地的に雨や雷雨(夕立)があっても、全般的には夏空が広がって気温の高い状態が続く見込みです。3か月予報(令和6年7月23日発表)では、10月にかけても気温の高い状態が続くと予報していますので、引き続き熱中症には十分注意してください。
気象庁と環境省は、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、暑さへの「気づき」を呼びかけ、国民の熱中症予防行動を効果的に促す「熱中症警戒アラート」を発表しています。熱中症警戒アラートの発表状況については、環境省の「熱中症予防情報サイト」をご利用ください。
今年7月までの台風の発生個数は、平年と比べてやや少ない傾向となっていますが、これから秋にかけて本格的な台風シーズンがやってきます。近年、台風は勢力を落とさず日本付近に接近や上陸する傾向があります。台風接近時には、最新の台風情報をご確認いただき、気象台が発表する防災気象情報に留意いただくとともに、災害の危険があるときには自治体からの避難情報等に沿って行動していただくようお願いいたします。
令和6年7月
彦根地方気象台長
野 村 武 司