彦根地方気象台のホームページをご覧いただきましてありがとうございます。令和7年4月1日に着任いたしました彦根地方気象台長の栂野(とがの)です。
彦根地方気象台はその前身を滋賀県立彦根測候所として明治26年に設立され、昭和の初めには県から国にその運営を移管されましたが、この地において132年間、観測や予報などの気象情報を発信してまいりました。
近年、滋賀県では大雨や台風による広範囲に人的被害が出るような重大な災害は発生していませんが、全国各地では毎年のように線状降水帯が発生し大規模な災害が起こっています。この線状降水帯は様々な気象条件が重なって発生するものですが、一つの要因としては地球温暖化により短時間に降る雨の量が増えていることがあります。線状降水帯は条件がそろえばどこでも発生し得るものであり、大雨などへの備えは大変重要です。
また、昨年は南海トラフ地震臨時情報が運用開始後初めての発表となりましたが、この情報にみなさんもどうしてよいか戸惑われた方も多かったのではないでしょうか。南海トラフ地震は前回の発生から80年が経過し、30年以内の発生確率も徐々に高まってきていますので、日頃からの備えや心構えが大切です。
彦根地方気象台では、自然災害につながる大雨や台風、地震等の情報をこれからも適時・的確に発表し、滋賀県民のみなさまの安全と安心に寄与できるよう、滋賀県や県内市町、国の機関、報道機関など地域の防災関係機関のみなさまと連携して地域防災支援に取組でまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
令和7年4月
彦根地方気象台長
栂野 弘行