日本近海の海面水温
令和5年5月31日 気象庁発表
(次回発表予定 6月9日)
診断(2023年5月下旬)
- オホーツク海南部では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中A)。
- 日本海では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。
- 北海道南東方、本州東方では、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます(図中C)。
- 九州西方では、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中D)。
- 四国沖では、引き続き海面水温が平年より低い海域がみられます(図中E)。
- 東海沖では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中F)。
- 関東南東方では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました(図中G)。
- 東シナ海南部では、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました(図中H)。
- 沖縄の東では、海面水温が平年より低い海域が縮小しました(図中I)。
- 沖縄の南では、海面水温が平年よりかなり低い海域が拡大しました(図中J)。
- 父島近海、南鳥島近海では、広い範囲で海面水温が平年より低くなっています(図中K)。
日本近海の海面水温平年差分布図(5月30日)
海面水温の平年値(1991〜2020年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。
この図の海面水温平年差は速報値です。日本近海のデータの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがあります。
解説
日本近海の海面水温
オホーツク海南部では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中A)。
日本海では、引き続き広い範囲で海面水温が平年よりかなり高くなっています(図中B)。
北海道南東方、本州東方では、下層の暖水の影響で、引き続き海面水温が平年よりかなり高い海域がみられます(図中C)。
九州西方では、暖かく湿った空気の影響に加え、平年より日射量が多かった影響もあり、海面水温が平年よりかなり高い海域が拡大しました(図中D)。
四国沖では、黒潮大蛇行に伴う下層の冷水の影響で、引き続き海面水温が平年より低い海域がみられます(図中E)。
東海沖では、引き続き海面水温が平年より高い海域がみられます(図中F)。
関東南東方では、平年より風が弱かった影響に加え、日射量が多かった影響もあり、海面水温が平年より低い海域が縮小しました(図中G)。
東シナ海南部では、平年より日射量が多かった影響で、海面水温が平年より低い海域が縮小し、平年より高い海域が拡大しました(図中H)。
沖縄の東では、平年より日射量が多かった影響で、海面水温が平年より低い海域が縮小しました(図中I)。
沖縄の南では、台風第2号の影響で平年より風が強く、日射量が少なかったため、海面水温が平年よりかなり低い海域が拡大しました(図中J)。
父島近海、南鳥島近海では、広い範囲で海面水温が平年より低くなっています(図中K)。
今後の見通し
オホーツク海南部、四国・東海沖、東シナ海南部の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より高いでしょう。
日本海、本州東方、東シナ海北部の海面水温は、向こう1か月、平年より高いか、かなり高いでしょう。
北海道南東方の海面水温は、向こう1か月、平年よりかなり高いでしょう。
関東南東方、沖縄の東、沖縄の南の海面水温は、向こう1か月、平年並か平年より低いでしょう。
- 参考情報:海面水温・海流1か月予報(5月31日)
日本近海の各海域の海面水温について
日本近海の各海域および日本海全体の海面水温を、他の診断ページにてそれぞれ解説しています。 ページ下部の「関連情報」のリンクより、各海域の診断ページをご覧下さい。
海面水温の診断にあたって
- 1991〜2020年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。