日本近海の海面水温(月概況)

平成30年3月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2018年2月)

  • 日本海中部・南部、東シナ海では、海面水温が平年より低くなっており、平年よりかなり低い海域もみられました(図中A)。
  • 三陸沖、北海道南東方では、海面水温が平年より高くなっていました(図中B)。
  • 常磐沖では、海面水温が平年より低くなっていました(図中C)。
  • 四国・東海沖では、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中D)。
  • 沖縄の東、父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中E)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2018年2月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2018年2月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃ごとのスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

日本海中部・南部、東シナ海では、海面水温が平年より低くなっており、平年よりかなり低い海域もみられました(図中A)。これらの海域では、上旬、中旬に平年より風が強く、また強い寒気の影響を受けたため、海面水温が平年よりかなり低い海域が拡大しました。

三陸沖、北海道南東方では、海面水温が平年より高くなっていました(図中B)。これらの海域では、下層の暖水の影響により、海面水温が平年よりかなり高い海域もみられました。

常磐沖では、海面水温が平年より低くなっていました(図中C)。この海域では、下層の冷水や中旬の寒気の影響により、海面水温が平年よりかなり低い海域もみられました 。

四国・東海沖では、黒潮の大蛇行の影響で、海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました(図中D)。

沖縄の東、父島近海、南鳥島近海では、海面水温が平年よりかなり高い海域がみられました(図中E)。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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