日本近海の海面水温(月概況)

平成27年1月20日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断 (2014年12月)

  • 日本海では、中部を中心に海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。
  • 三陸沖の海面水温は、平年より低くなっていました(図中B)。
  • 日本の南の東経135度以東から関東の南東にかけては、海面水温が平年より低くなっていました(図中C)。
  • 東シナ海の海面水温は、南部で平年より高い海域がみられました(図中D)。

日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年12月)
日本近海の月平均海面水温平年差分布図(2014年12月)

海面水温の平年値(1981〜2010年の30年間の平均値)からの差を示しています。 平年差は、図の右にある0.5℃毎のスケールと同じ色で色分けされています。 内湾域等は、薄い灰色で示しています。また、海氷のために海面水温のデータがない海域は、灰色の網掛けで示しています。

この図の海面水温平年差は速報値です。海洋のデータバンクの図は、診断の発表後も、後から入手した観測値によって更新されることがありますので、最新の資料は、データバンクをご利用ください。

解説

日本近海の海面水温

12月の日本付近は冬型の気圧配置となる日が多く、月を通して寒気の影響を平年より強く受け、上旬から中旬にかけては平年より風が強かったため、海面水温の低下は平年より大きくなっていました。このため、日本近海では海面水温が平年より高い海域が縮小し、低い海域が拡大しました。

日本海では、中部を中心に海面水温が平年より低くなっていました(図中A)。12月上旬は中部および南部を中心に海面水温が平年より高くなっていましたが、中旬以降は北部および中部を中心に平年より低い海域が広がりました。

三陸沖の海面水温は、平年より低くなっていました(図中B)。この海域では上述の寒気の影響に加え、下層で冷水が広がった影響により、12月中旬から下旬にかけて海面水温が平年よりかなり低い海域がみられました。

日本の南の東経135度以東から関東の南東にかけては、海面水温が平年より低くなっていました(図中C)。特に、関東の南東では海面水温が平年よりかなり低い海域もみられました。

東シナ海の海面水温は、南部で平年より高い海域がみられました(図中D)。12月上旬は海面水温が平年より高い状態でしたが、下旬には海面水温が平年より高い海域がみられなくなりました。


海面水温の診断にあたって

  • 1981〜2010年の30年間に出現した海面水温の上位1/3以上を「平年より高い」、下位1/3以下を「平年より低い」とし、それらを除いた中央1/3の範囲を「平年並」としています。また、上位(下位)1/10以上(以下)を「平年よりかなり高い(低い)」としています。

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