「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」で発表した津波注意報について

地震の概要

平成19年7月16日10時13分、新潟県中越沖の深さ17kmでM6.8の地震が発生した。この地震の発震機構(気象庁初動発震機構解)は、北西-南東方向に圧力軸を持つ逆断層型であった。(詳細は平成19年7月地震・火山月報(防災編)を参照)
この地震により、新潟県柏崎市、刈羽村、長岡市、長野県飯綱町で最大震度6強を観測し、地震動による大きな被害が生じた。津波が発生したが、この津波による被害は報告されていない。(被害の詳細は総務省消防庁のホームページを参照)

震源要素
震源時刻(日本時間) 震央地名 緯度 経度 深さ Mw
2007年7月16日 10時13分 新潟県上中越沖 北緯37度33.4分 東経138度36.5分 17km 6.8 6.7

「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」の震央分布図(2007年7月16日~8月7日、M≧2.0、深さ~40km)と発震機構解の図
「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」とその余震の震央分布図と発震機構解
表示した震央は、2007年7月16日~8月7日、M2.0以上、深さ40km以浅の地震である。右の震央分布図中の発震機構解は気象庁初動発震機構解、左下の発震機構解は本震の気象庁CMT解である。

発表した津波注意報の概要

この地震に対して発表した津波注意報は、以下のとおりである。

発表時刻 概要 発表予報区
7月16日 10時14分 新潟県に津波注意報発表 津波注意報:新潟県上中下越、佐渡
津波注意報発表予報区(地図、png形式)
11時20分 全ての津波注意報解除 全ての津波注意報解除

津波の観測

各予報区における予想した津波の高さと、観測された津波の高さ
津波予報区 予想した津波の高さ 予報区内で観測した津波の高さの最大
新潟県上中下越 0.5m 32cm
佐渡 0.5m 27cm
秋田県 12cm
山形県 24cm
石川県能登 6cm
富山県 5cm
表中の観測値は暫定値であり、後日変更される場合があります。
黄は「津波注意報」のグレードであることを示す。

詳細は、下記資料をご覧下さい。

津波予測の評価

緊急地震速報を活用した2回目の事例で、地震発生1分後に津波注意報を発表した(緊急地震速報を活用した津波警報・注意報の迅速化についての説明へ)。震源域周辺の検潮所では数10cm程度の津波を観測した。新潟県の柏崎港では1mの津波が観測されたが、これは震源域に近く、津波のエネルギーが集中し、局所的に大きな津波となった可能性がある。

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