主な天候の特徴・気象災害

概況
年平均気温は、世界の陸上の広い範囲で平年より高く、シベリア、東アジア東部から東南アジア、ヨーロッパ及びその周辺、マダガスカル及びその周辺、北米南部から南米、オーストラリアなどでは平年よりかなり高かった。異常高温は、シベリア及びその周辺、東アジア東部から東南アジア、ヨーロッパ北部から中東中部、北米南部から南米中部、オーストラリア北部~南東部では頻繁に(9か月以上)発生し、各国の月平均気温や季節平均気温などの記録更新が頻繁に伝えられた。異常低温は、中央アジア南部及びその周辺で発生した。
年降水量は、西シベリアから東アジア東部、東南アジア南部、中央アジア南部から南アジア、ヨーロッパ北部から西部、西アフリカ、北米東部~カリブ海諸国、南米東部、オーストラリア中部から南東部などでは平年より多く、中央アジア西部から東アジア中部、北アフリカ中部から西部、米国西部からメキシコ中部、南米南部などで平年より少なかった。モンゴル中部から朝鮮半島、ヨーロッパ西部から南部、米国東部から南東部では異常多雨となる月が多く(5か月以上)、ヨーロッパ東部から南西部、アルゼンチン北部からブラジル南部では異常少雨となる月が多かった(5か月以上)。
2020年に発生した主な異常気象・気象災害は以下のとおり。気象災害の記述は米国国際開発庁海外災害援助局とルーベンカトリック大学災害疫学研究所(ベルギー)の災害データベース(EM-DAT)や各国の政府機関・国連の発表等に基づき、人的被害や経済的損失の大きさ、地理的広がりを考慮して取り上げている。
異常気象の種類 | 地域 | 概況 | |
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1 | 高温(1〜11月) | シベリア及びその周辺 |
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2 | 多雨(2、8〜9、11月) | モンゴル中部〜朝鮮半島 |
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3 | 大雨(7月) | 東日本〜西日本 |
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4 | 大雨(6〜8月) | 中国 |
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5 | 高温(1〜9月) | 東アジア東部〜東南アジア |
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6 | 大雨・台風(10〜11月) | フィリピン〜インドシナ半島 |
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7 | 大雨(6〜10月) | 南アジア及びその周辺 |
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8 | 高温(1〜2、8、12月) | インド南部〜スリランカ |
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9 | 低温(9〜12月) | 中央アジア南部及びその周辺 |
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10 | 高温(1〜3、6、8〜12月) | ヨーロッパ北部〜中東中部 |
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11 | 多雨(2-3、6、8、10、12月) | ヨーロッパ西部〜南部 |
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12 | 高温(2、4〜5、7、9、11月) | ヨーロッパ西部〜北アフリカ西部 |
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13 | 少雨(1、4〜5、7、11月) | ヨーロッパ東部〜南西部 |
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14 | 大雨(6〜9月) | イエメン西部、スーダン、ニジェール |
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15 | 多雨(7〜9月) | 西アフリカ中部〜西部 |
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16 | 高温(1〜2、4〜6、11〜12月) | 西アフリカ西部〜中部アフリカの西部 |
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17 | 大雨(4〜5月) | 東アフリカ中部及びその周辺 |
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18 | 高温(2〜3、10月) | マダガスカル北部及びその周辺 |
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19 | 多雨(2、5〜8、11月) | 米国東部〜南東部 |
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20 | 森林火災(8〜9月) | 米国西部 |
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21 | 高温(1〜12月) | 北米南部〜南米中部 |
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22 | ハリケーン(8、11月) | 米国南部〜中米 |
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23 | 少雨(2〜3、5、9〜11月) | アルゼンチン北部〜ブラジル南部 |
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24 | 高温(1、3、4、8月) | ミクロネシア南東部及びその周辺 |
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25 | 高温(1〜4、6〜11月) | オーストラリア北部〜南東部 |
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26 | 高温(4、6〜7、9月) | オーストラリア西部 |
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各種図表

年平均気温偏差規格化階級分布図

年降水量平年比階級分布図

異常高温・異常低温出現頻度分布図

異常多雨・異常少雨出現頻度分布図