【コラム】たまに降る!鹿児島の大雪

 鹿児島は年間の平均気温の平年値は18.6℃と、東京に比べて2.5℃も高く、まさしく南国なのですが、降雪20㎝以上の大雪が降ることがあります。

1位 2位 4位 5位
降雪の深さ日合計 25cm 24cm 24cm 21cm 15cm
期日 2010/12/31 1986/1/5 1963/1/24 1977/2/16 1963/1/25

表1 鹿児島の降雪の深さ日合計の順位表(2017年まで)

 2010年12月31日から翌1月1日には西高東低の冬型の気圧配置が強まり、12月31日21時には、鹿児島上空の500hPaの気温は氷点下25.9℃、850hPaの気温は氷点下8.3℃の強い寒気が流れ込んだため、薩摩地方を中心に大雪となり、農作物や交通に大きな影響を与えました。

 鹿児島では「降雪の深さ日合計」は12月31日に25cmを観測し、1953年の統計開始以来1位を記録しました。

2010年12月31日09時の地上天気図

図1 2010年12月31日09時の地上天気図

強い冬型の気圧配置となり。全国的に風が強くなりました。鹿児島、宮崎で初雪を観測し、鹿児島の最深積雪は22cmを観測しました。

2010年12月31日12時の気象衛星画像

図2 2010年12月31日12時の気象衛星画像

鹿児島の大雪

図3 2011年1月1日鹿児島地方気象台から撮影

 

 冬型の気圧配置が強まり、シベリアからの冷たく乾いた空気が、黄海や東シナ海を通過する時に、海面からの水蒸気の補給を受けて湿った空気に変わり、九州の西海上では帯状に積雲や積乱雲が発生しています。薩摩地方ではこの雪雲が流れ込んだ結果、大雪となりました。