阿蘇山火山防災連絡事務所
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火山に関係する用語
火口:かこう
噴火口ともいい、地下のマグマや火山ガスが地表に放出される場所で、普通は円形に近いくぼんだ地形をしています。
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火孔:かこう
火口内にできる穴のことです。
火孔の画像はこちらをご覧下さい。
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火山砕屑物:かざんさいせつぶつ
火山から噴出された破片状の固体(
火山灰
や
噴石
)のことで、流体の溶岩と区別して火山砕屑物といいます。
また火山砕屑物のうち大きさによらず新鮮なマグマ物質のものは『火山弾(かざんだん)』と呼ばれ、 そのなかでも多孔質で軽く白っぽいものは『軽石(かるいし)』、同じく多孔質で軽く黒っぽいものは
『スコリア』
と呼ばれています。
火山砕屑物(略して火砕物)が斜面を流れ下る現象は
『火砕流(かさいりゅう)』
と呼ばれています。
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火山ガス:かざんがす
マグマ中の揮発性成分がマグマから分離して地表に放出されたもののことです。
噴火の際はもちろん多量に噴出しますが、噴火していない場合でも噴火口、噴気孔等から放出されている場合があります。
一般的にガスの成分のほとんどが水で、二酸化硫黄などの人体に悪影響を及ぼす成分はごくわずかです。
健康な方は多少吸い込んでもあまり問題はないのですが、呼吸器や心臓に疾患のある方、体調のすぐれない方はガス濃度によっては生命に関わる危険性があります。 過去においては火山ガスが要因と思われる死亡事故も発生しています。
阿蘇山の火口周辺では常に火山ガスが流れてくる危険性があるため、平成9年4月より阿蘇火山防災会議協議会が中岳火口の二酸化硫黄(亜硫酸ガス)の濃度を測定し、火口への立ち入り規制を行っています。
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火山灰:かざんばい
直径2mm未満の
火山砕屑物
のことです。
交通機関や農作物に被害をもたらしたり、健康被害に及ぶこともあります。 航空機のエンジンが火山灰を吸い込むことによって故障することもあり、火山灰を含む噴煙を観測したときには空港への通報も欠かせません。
ちなみに阿蘇地方では火山灰のことを『霾(よな)』と呼んでいます。
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活火山:かつかざん
概ね1万年以内に噴火した火山と活発な噴気活動がある火山を活火山とし、日本には111の活火山があります。
詳しくはこちら(→気象庁のサイト)をご覧下さい。
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火道:かどう
地中にあるマグマや火山噴出物の通り道のことです。
火道を実際に掘削して調査研究するプロジェクトが1999年から産業技術総合研究所を代表研究機関として雲仙普賢岳で進められています。
雲仙普賢岳は1990年から1995年にかけて噴火を起こしました。 この噴火の溶岩ドームを作った火道を掘削し,火道の状態を調べるとともに,そこに残っている試料を採取し、それを解析することにより、 噴火の原因となったマグマの脱ガスの仕組みを調べようというものです。
全ての掘削工程は2004年7月に終了しています。今後の調査結果から火道のでき方や噴火機構の解明が期待されています。
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カルデラ:かるでら
火山において大規模な爆発や火砕流の噴出などでできた陥没地形のことです。
阿蘇のカルデラは東西約17km、南北約25kmの巨大なもので、約27万年前から 9万年前までの4回の大規模な火砕流によってできました。
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スコリア:すこりあ
多孔質で比重が小さく、黒や暗褐色等の暗い色をした噴出物のことです。白っぽいものは軽石と呼びます。
阿蘇山でよく見られるのはスコリアの方です。阿蘇山では平成26年11月27日の現地調査で確認しています。
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噴煙:ふんえん
火山から放出された煙状に濃集した水蒸気や火山ガス、火山灰などのことです。
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噴石:ふんせき
噴火により火口から放出された
火山砕屑物
のうち、 直径2mm以上の火山れき及び直径64mm以上の火山岩塊を合わせて噴石と呼んでいます。
噴石は時には火口から数km程度まで飛散することがあります。 落下の衝撃で死傷したり、家屋・車・道路などが被害を受けることもあります。
ちなみに過去の阿蘇山での噴石被害の多くは第一火口から1km程度までです。
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マグマ:まぐま
岩石が地下で高温高圧のために融解状態になっているもの。それが地表に噴出すれば『溶岩』といいます。
ハワイの火山の火口から溶岩が流れ出ている光景は有名ですが、阿蘇山では有史以降、溶岩が火口から山肌に流れたという記録はありません。
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マグマ溜り:まぐまだまり
地下に存在するマグマが一箇所に大量に蓄えられている部分のことです。
大型の火山の直下には地下数kmのところにマグマ溜りが存在し、 その蓄えられた地下のマグマの活動が地表の火山の活動に影響していると考えられています。
ちなみに阿蘇山では草千里の地下数kmのところにマグマ溜りが存在するという説が有力視されています。
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湯だまり:ゆだまり
阿蘇中岳第1火口の火口湖のことです。
中岳のその他の火口でも火山活動があった頃は湯だまりはありました。しかし今現在は第1火口以外の火口では火山活動もなくなり、湯だまりもありません。
湯だまりは火口底に降水や湧水等で水がたまり、たまった水が地下のマグマからの熱で暖められお湯のようになった状態です。
湯だまりの表面温度は、火山活動が穏やかな状態では50℃前後ですが、活動が活発化して湯だまりの量が減少してくると90℃以上になる場合もあります。
湯だまりの色は平穏時には青緑色(緑色の主成分は鉄)ですが、噴湯現象や土砂噴出等が現われ火山活動が活発化するに伴って、灰白色、灰色、黒灰色等と変化するのが経験的に知られています。
ちなみに湯だまりのpH(ペーハー)は1以下の超強酸性です。
なお、気象台で発表される湯だまり量は火口底全体に対する見かけ上の割合です。仮に湯だまり量が「8割」では、火口底の2割が露出している状態を指します。
湯だまりの画像はこちらをご覧下さい。
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