日本沿岸の月平均潮位の変動

平成18年11月24日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2006年10月)

2006年10月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、紀伊半島から四国にかけての太平洋側でやや高い状態、父島でかなり低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2006年10月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2006年10月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、紀伊半島から四国にかけての太平洋側でやや高い状態、父島でかなり低い状態でした。
月平均表層水温は最近5年間の同月の平均と比べ、紀伊半島から四国にかけての太平洋側でやや高い傾向にあります。この海域での月平均潮位の変動は、主に水温の影響によるものと考えられます。また、北西太平洋 半旬別海面高度偏差によると、小笠原諸島を冷水渦が通過しており、これが月平均潮位の低い状態をもたらしたと考えられます。
なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2001~2005年)のデータの 平均値からの差としています。

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