日本沿岸の月平均潮位の変動

2022年6月20日 気象庁発表

診断(2022年5月)

2022年5月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均に比べて、紀伊半島と西日本太平洋側でかなり~やや高い状態でした。また、三宅島でやや高く、大東島地方でかなり低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2022年5月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。

平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の影響により、▲で示した地点は診断での利用を終了または休止しています。詳しくは、「潮位観測施設への平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震の影響」をご覧ください。

所管機関が気象庁から、下関は国土交通省港湾局へ、銚子漁港は千葉県へ変更になりましたが、診断への利用を継続しています。

偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH  
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

紀伊半島と四国太平洋側の一部では、黒潮や黒潮から分かれた暖水の影響で、月平均潮位がかなり~やや高くなりました。
三宅島では、上旬・下旬に付近を黒潮が流れており、海面水位が高いところに位置していたため、月平均潮位がやや高くなりました。
大東島地方では、付近にあった冷水渦の影響で、月平均潮位がかなり低くなりました。
(参考情報:沖縄周辺海域の海面高度偏差分布図(5月30日)月平均表層水温の偏差

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧、地盤上下変動量(検潮所周辺の国土地理院のGPS観測データをもとに気象庁で計算した推定値)と最近5年間(2017~2021年)のデータの平均値との差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。
(参考情報:潮汐概況

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