日本沿岸の月平均潮位の変動

平成23年3月22日発表
気象庁地球環境・海洋部

診断(2011年2月)

2011年2月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、東海地方、小笠原諸島、南西諸島の一部沿岸ではやや高く、北陸地方の一部沿岸ではやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。
月平均潮位偏差分布

2011年2月 月平均潮位偏差分布


月平均潮位偏差とは、最近5年間の月平均値からの差で、正(負)の値は最近5年間の月平均値より高い(低い)ことを示しています。偏差は、図の下方にあるスケールと同じ色で分類されています。


偏差をΔHとすると、ΔHの分類は以下のとおりです。


甚だ高い +20 ≤ ΔH
かなり高い +10 ≤ ΔH < +20
やや高い +5 ≤ ΔH < +10
例年並 -5 ≤ ΔH < +5
やや低い -10 ≤ ΔH < -5
かなり低い -20 ≤ ΔH < -10
甚だ低い ΔH < -20

解説

2011年2月の月平均潮位は、最近5年間の同月の平均と比べ、東海地方、小笠原諸島、南西諸島の一部沿岸ではやや高く、北陸地方の一部沿岸ではやや低い状態でした。
その他の地方の沿岸は、ほぼ例年並でした。

東海地方、種子島・屋久島地方および石垣島地方では、黒潮からの暖水波及や黒潮が接近した影響で、また小笠原諸島周辺海域では、暖水渦が接近した影響により、月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べ0.5℃程度高い状態になりました。そのため東海地方、小笠原諸島、南西諸島の一部沿岸では月平均潮位がやや高くなったものと考えられます。
一方、北陸地方の周辺海域では月平均表層水温が最近5年間の同月の平均に比べ0.5℃程度低い状態になりました。そのため北陸地方の一部沿岸では月平均潮位がやや低くなったものと考えられます。

(参考情報:月平均海面気圧の偏差月平均表層水温の偏差

なお、このページにおける偏差は、潮位、水温、海面気圧ともに最近5年間(2006~2010年)のデータの平均値からの差としています。 また、月平均潮位偏差の各地点の値は潮汐概況に掲載しています。

(参考情報:潮汐概況

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